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先輩の意地!先発落ちの興梠が決勝点

[ 2009年3月22日 18:57 ]

鹿島―広島 試合終了間際、決勝点を決めて喜ぶ鹿島・興梠。左は岩政、右は増田

【鹿島2―1広島】大物ルーキー、大迫にFWの先発の座を奪われ、興梠はベンチで巻き返しのチャンスをうかがっていた。その大迫と後半途中に交代すると、終了間際に鹿島に勝利をもたらすゴールを決めた。

 1―1のロスタイム。小笠原の左CKを遠いサイドの岩政が頭で折り返す。待ち構えていた興梠は右足ボレーでネットを揺らした。「たまたまボールが来た。ごっつぁんゴール」と謙遜したが、ベンチに下がった18歳に見せつけるような豪快な一振りだった。
 快足が持ち味で、日本代表にも選ばれるほどの成長著しい22歳。だが、今季は開幕から大迫に話題をすべてさらわれた。18日のアジア・チャンピオンズリーグ、上海申花(中国)戦ではベンチメンバーからも外れ「頭は真っ白」。その一戦でルーキーは1得点1アシストの活躍だった。
 「ベンチを外れ、やばいという実感があった」。その危機感が生んだ土壇場での決勝ゴール。大迫の台頭に、興梠は「プロの世界は実力がある人が試合に出る」と刺激を受けているという。J1初先発で無得点に終わったルーキーに対し、先輩の意地を見せた。

 ▼大迫 (J1初先発で)点を取れるように頑張ろうと思ったが、自分の力不足。(興梠)慎三さんは僕より上の選手で、ゴールは素直にうれしかった。

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2009年3月22日のニュース