【北九州記念】“躍る電撃娘”ナムラクレア 1200の主役へソフト仕上げ、長谷川師「柔らかみを感じた」

[ 2022年8月18日 05:20 ]

大雨の中、坂路で追い切るナムラクレア(撮影・亀井直樹)
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 「第57回北九州記念」追い切りが17日行われ、重賞連勝を期す3歳牝馬ナムラクレアは馬なり坂路単走しまい重点。先週までに負荷をかけ、絶妙なさじ加減で最終追い切りをクリアした。

 実りの秋へ、無敗で突き進む。ナムラクレアはスプリント戦で3戦3勝。この距離では一度も負けていない。モニター越しでもはっきりと分かる大粒の雨、その中で3歳牝馬が馬体を躍らせた。坂路馬なりで4F55秒2~1F12秒6をマーク。1週前追い切りが坂路4F50秒8~1F11秒4の猛時計、きっちり負荷をかけた。当週はこれで十分。3週連続で追い切りに騎乗した長谷川師が切り出す。

 「先月20日に帰厩して、そこからペースを上げてきました。先週がハードだったので、そのあたりも含めてやりました。馬場も重かったのでミスステップをしないように、筋肉の痛みも出ないようにソフトに。柔らかみを感じましたね」

 桜花賞3着の後はクラシックロードに目を向けず、函館スプリントSに狙いを定めた。3番手からの押し切り、洋芝の函館で1分7秒2の時計は優秀だ。昨年9月以来の芝1200メートル戦に戸惑うこともなかった。名スプリンターとしての階段を、一歩一歩確実に上がる。担当の疋田厩務員も愛馬の成長を感じ取っていた。

 「以前より落ち着きが出てきましたし、緩やかながら成長しています。前走の函館も凄く良かったですけど、それくらいの状態にはあります。重厚さも出てきていますね」

 この舞台は昨夏にフェニックス賞から小倉2歳Sと連勝。条件に不安はない。トレーナーは「小倉は2戦2勝ですからね。ジョッキー(浜中)も小倉出身ですし、楽しみはあります。スプリンターズS(10月2日、中山)へ向けて、このレースを選択しました。結果を出して、秋にG1へ向かいたいですね」と晴れやかな表情。北の大地が白毛対決で沸くなら、小倉は伸びゆく3歳牝馬の激突が見もの。スピードバトルを制して、高らかにスプリント戦線の主役に名乗りを上げる。

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2022年8月18日のニュース