タイキシャトル死す 28歳、老衰 仏ジャックルマロワ賞など国内外G1・5勝

[ 2022年8月18日 05:10 ]

98年マイルCSを圧勝したタイキシャトル(左)
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 仏GIジャックルマロワ賞などを制し、98年の年度代表馬に選ばれたタイキシャトルが17日午前5時、北海道新冠町のノーザンレイクで老衰のため死んだ。認定NPO法人引退馬協会が発表した。28歳。

 同協会代表の沼田恭子氏は「16日の夕方の集牧までは元気に過ごしていただけに残念ですが、病気などで苦しまず、幸せだったと思います。先週のジャックルマロワ賞の日本馬出走を見守って、安心したのかもしれません」とコメントした。

 現役時は美浦・藤沢和雄厩舎所属で13戦11勝。3歳時にマイルCSとスプリンターズSを制覇。4歳になった98年は京王杯SCと安田記念を連勝すると、フランス遠征を敢行。同国マイルG1のジャックルマロワ賞を岡部幸雄とのコンビで優勝。1週前にモーリスドゲスト賞を制したシーキングザパールに続き、日本馬として2頭目の海外G1制覇を果たした。帰国後はマイルCSで連覇達成。ラストランのスプリンターズSは3着に敗れたが、同年の年度代表馬に選ばれた。短距離専門の馬が年度代表馬となったのは初めて。99年には顕彰馬に選定されて、歴史的名馬の地位を確固たるものにした。

 現役時に管理した藤沢和雄元調教師は「日本で活躍して、ジャックルマロワ賞を勝って、今でも(当時外国産馬は天皇賞に出走不可能だった)秋の天皇賞を使えていれば…という気持ちはあります。子供たちもG1を勝つ馬が出た。ブルードメアサイアーとしても血を残している。よく頑張ってくれました。素晴らしい馬でした」と別れを惜しんだ。

 種牡馬としてはウインクリューガー、メイショウボーラー、サマーウインドなど多くの活躍馬を輩出。また母の父としてもワンアンドオンリーやストレイトガール、レーヌミノルなどが出ている。

 ◆タイキシャトル 父デヴィルズバッグ 母ウェルシュマフィン(母の父カーリアン)94年3月23日生まれ 牡 栗毛 現役時は美浦・藤沢和雄厩舎所属 馬主・(有)大樹ファーム 生産者・Taiki Farm(米国) 戦績13戦11勝(うち海外1戦1勝) 総獲得賞金6億3770万5000円(うち海外2222万円)。馬名の由来は冠名+定期往復便、シャトル便。

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