G1・2勝馬スワーヴリチャード引退…右飛節後腫に腫れ、種牡馬入り

[ 2020年1月29日 05:00 ]

2019年のジャパンカップを制したスワーヴリチャード
Photo By スポニチ

 18年大阪杯、19年ジャパンCとG1・2勝を挙げたスワーヴリチャード(牡6=庄野)の電撃引退が決まった。28日、庄野師が発表した。29日付で競走馬登録を抹消。北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬となる。

 引退の引き金となったのは結果的にラストランとなった昨年の有馬記念。鞍上のマーフィーが残り800メートル付近で歩様に違和感を感じ、直線では大事を取って無理に追うことなく12着でゴール。その後、関係者は慎重に状態を観察してきた。

 庄野師はこう説明した。「レース後、2週間ほどしてから右飛節後腫に腫れと痛みが出始めました。幸い、大事には至っていませんが、この春の最大目標としていたドバイシーマクラシック(3月28日、メイダン)には万全の状態で出走することは困難と判断し、見送ることにしました。オーナーサイドと協議の結果、現役を引退して種牡馬入りすることが決まりました」。飛節とは後肢における突き出した関節部。人間でいう足首やかかとに相当する。そこに骨りゅうが出て歩様に影響したということになる。

 スワーヴリチャードは14年セレクトセール当歳セリで1億6740万円(税込み)で落札され、当初から期待が大きかった。17年共同通信杯を制してスターダムに乗り、ダービーは四位を背にレイデオロから3/4馬身差2着。右回りがウイークポイントとされた時期もあったが、18年大阪杯を制して苦手を克服。昨年のドバイシーマクラシック3着など世界の舞台でも互角の戦いを演じ、ジャパンCでは内から突き抜けてG12勝目を手にした。

 同期のダービー馬レイデオロが一足先にスタッドイン。今後は種牡馬の世界でしのぎを削っていく。

 ◆スワーヴリチャード 父ハーツクライ 母ピラミマ(母の父アンブライドルズソング) 栗東・庄野厩舎所属 馬主・NICKS 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績19戦6勝(うち海外1戦0勝) 総獲得賞金9億5727万4100円(付加賞含む)。

続きを表示

2020年1月29日のニュース