【天皇賞・春】復調ヴァンドール 名手横山典で一発期待

[ 2019年4月24日 05:30 ]

 【G1ドキュメント・栗東=23日】天皇賞ウイークの火曜は中山競馬場でJRAブリーズアップセールが開催されたため、栗東トレセンにいる調教師は少なかった。朝一の調教が終わり、スタンド前で出走関係者を“出待ち”していた寺下。諦めて厩舎を回ろうとした時だった。目の前で、ロードヴァンドールを送り込む昆厩舎の昆助手が馬から下りた。

 すぐさま駆け寄り、取材開始だ。1週前追い切りは昆助手を背に、CWコースで6F79秒8の好タイムをマーク。「先週の追い切りは僕が乗って、あれだけ時計が出ましたからね。追い切り後も気合が乗っているし、間違いなく上積みはありますよ」と口を開いた。

 8カ月ぶりだったチャレンジC(12着)→日経新春杯(13着)と2戦続けて惨敗したが、前走の阪神大賞典(3着)で復調の兆し。コース追いから、坂路主体の調教パターンに変えて臨んだ一戦だった。「坂路で2本乗ったり、気を抜く面があったので気合を入れながら乗ってきた。この馬らしさを戻してあげたという感じですね」と振り返る。

 前走は激しい先行争いを繰り広げながらも、バテずに粘った。「結構(展開的に)イジメられましたが、ノリさん(横山典)も手応えを感じてくれた」と明かす。皐月賞ウイークに栗東を訪れた鞍上は、ヴァンドールの追い切りにもまたがっていた。「“かなり良くなっている”と言ってくれました。この馬の競馬ができれば結果はついてくると思う」と名手に託す。

 平成16年春の天皇賞は横山典騎乗のイングランディーレが逃げ切り、4歳4強を完封。平成最後の大一番を締めくくるのも、ベテランの好リードかもしれない。

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2019年4月24日のニュース