365日 あの頃ヒット曲ランキング 6月

【1981年6月】シンデレラサマー/私はアイドルじゃない!ヒット曲で実力みせた石川優子

[ 2011年6月27日 06:00 ]

デビュー3年目にして初の大ヒット曲となった石川優子「シンデレラサマー」
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 ★81年6月ランキング★
1 ブルージーンズメモリー/近藤真彦
2 夏の扉/松田聖子
3 長い夜/松山千春
4 ハリケーン/シャネルズ
5 お嫁サンバ/郷ひろみ
6 ルビーの指環/寺尾聰
7 スマイル・フォー・ミー/河合奈保子
8 シンデレラ・サマー/石川優子
9 渚のラブレター/沢田研二
10 すみれ色の涙/岩崎宏美
注目青空オンリー・ユー/ひかる一平
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【シンデレラサマー/石川優子】

 アイドルではないのにブロマイドの売り上げが3位になったこともあるシンガーソングライター、石川優子。えくぼがかわいい大阪出身の実力派歌手は、大学生を中心に人気を博したが、日本航空の夏の沖縄キャンペーンのCMソングとなった「シンデレラサマー」で、念願のベストテン入り。爽やかな歌声と親しみやすい笑顔で中高生のファンが一気に増えた。

 79年にシングル「沈丁花」でデビュー。ヤマハのポプコン出身ながら、そのルックスゆえに売り出し方はアイドルのそのもののノリ。全国にキャンペーンに出かけたり、週刊誌のグラビアに出たりの“芸能活動”に石川は戸惑った。「最初のスタート地点で、私の持ち味と歌手・石川優子に課されたキャラクターにギャップがありすぎた」。

 作詞・作曲を手掛け、自ら歌ってヒットチャートに食い込むことで、そのギャップを払拭する突破口となったのが、レコード売り上げ36万枚を記録したこの曲。81年6月18日、TBS「ザ・ベストテン」に10位で初登場。毎週木曜日は大阪でラジオの仕事があり、スタジオから中継となったが、歌いながら感激の涙を流したのは、ラジオ番組のスタッフ、出演者の後押しだけでなく、ひとりの歌い手として認められた実感があったからだった。

 井上陽水の歌に感動して、音楽を志し、高校時代はロックバンドを結成。短大に進み、英語教師になることを考えたが、ポプコン出場がきっかけで大きく方向転換した。

 パワフルなステージは定評があり、「歌は一生歌い続けたい」と事あるごとに話していたが、デビュー11年目の90年に突如引退。米国に語学留学した。その後結婚、出産を経て作詞作曲の活動で音楽と接点を保った。

 09年、ヒット曲「ふたりの愛ランド」をデュエットしたCHAGEのソロアルバムに参加。17年ぶりのレコーディングを行い、あの名曲がアコースティック調で復活した。

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