365日 あの頃ヒット曲ランキング 4月

【1985年4月】Romanticが止まらない/解散寸前 起死回生のイメチェン

[ 2011年4月16日 06:00 ]

08年7月、18年ぶりに再結成し、汗だくで熱演するロックバンド「C―C―B」
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 ★85年4月ランキング
1 あの娘とスキャンダル/チェッカーズ
2 ミ・アモーレ/中森明菜
3 Romanticが止まらない/C―C―B
4 常夏娘/小泉今日子
5 ふたりの夏物語/杉山清貴&オメガトライブ
6 卒業/斉藤由貴
7 DJ in My Life/シブがき隊
8 卒業/菊池桃子
9 賽を振れ!/一世風靡SEPIA
10 シンデレラは眠れない/アルフィー
注目 待ちくたびれてヨコハマ 柏原芳恵
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

 【Romanticが止まらない/C―C―B】
 起死回生のイメージチェンジが大成功、一気に売れっ子ロックバンドになった。60年代のサウンドを色濃く反映した「ココナッツ・ボーイズ」は、デビューシングル、2枚目とCMソングに起用されながらヒットには結びつかず、デビュー1年で存続の危機に。担当ディレクターは、思い切った方向転換を提案した。

 3枚目のシングル「Romanticが止まらない」では、完全にヒットを意識。作詞を松本隆、作曲はプロデューサーの実兄である筒美京平に依頼。明るくリズミカルな曲に仕上げ、「シンセ・ドラム」を用い、髪の毛をピンクに染めたリュウこと笠浩二の裏声に近い高音と、関口誠人(ギター&ボーカル)の低音、渡辺英樹(ベース&ボーカル)の中音のハーモニーをサビの部分で十二分に生かした。

 85年1月スタートのTBS系ドラマ「毎度おさわがせします」の主題歌に起用されたのも大きかった。同ドラマがデビュー作となった、中山美穂が話題になるとともに視聴率がアップ。自然と「Romanticが…」を聞く機会も増え、C―C―Bの存在が注目され始めた。

 発売前からの仕掛けも効いた。関口が企画した「なんチャって電話」。アイドル歌手が妊娠した、大物新人歌手を売り出すなど、さまざまな架空のショートストーリーをカセットテープに吹き込み、これを電話ボックスなどに“マル秘”のマークをつけてわざと置いた。テープの会話の中には電話番号を口にする場面があり、そこへかけるとC―C―Bが曲をPRをするというもの。怪しさから電話なんてしないように思うが、所属事務所いわく「1週間に1000本近くかかってきて電話がパンク寸前」だったという。

 レコード売り上げもさることながら、中高生を中心としたラジオのリクエストも多く、TBS「ザ・ベストテン」では同番組100曲目の1位に。最近でもフジテレビのドラマ「電車男」の挿入歌に使われたり、ボクシングの内藤大助の入場テーマで流れるなど、しばしば耳にする。

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