田崎史郎氏 自民党の政治資金問題は「筋書きのないドラマ」 岸田政権の情報収集能力の低さ指摘

[ 2023年12月16日 22:52 ]

 政治ジャーナリスト田崎史郎氏が16日、TBS系「情報7daysニュースキャスター」(土曜後10・00)に生出演し、自民党派閥の政治資金問題の今後を占った。

 安倍派(清和政策研究会)の所属議員の中に、政治資金パーティー券のノルマを巡り最近5年間で9000万円超のキックバック(還流)を受け、裏金にしたとされる議員が複数いることが判明。キックバックを受けていた疑いで松野博一前官房長官、西村康稔前経産相、鈴木淳司前総務相、宮下一郎前農水相が辞任した。

 政治不信を加速させた、政治とカネの問題。田崎氏は「今回のことは今、序章が始まったという段階なんです。これからどうなっていくか分からない、筋書きのないドラマなんですね」と説明し、その理由を二つ挙げた。

 一つは岸田政権の情報収集能力の低さだという。「こういう事件の時は、法務省が官邸と内々に打ち合わせをして、黒を白にすることはないですけど、“このへんでね”という(妥協案の提示の)話が、行われるものなんですよ。安倍政権ではあったんです」。しかし、「それを岸田官邸は一切やってない。法務省の情報も東京地検特捜部の情報が全然、取れてないから分からない」という。

 もう一つは、安倍派内の統制のなさだと指摘した。番組では、記者から囲まれて追及された宮沢博行前防衛副大臣が、派閥内でかん口令が敷かれた事実を暴露した様子を放送した。田崎氏は「VTRで紹介があった防衛副大臣とか、勝手なことを言ってる。本当は指示を出したいんですけど、あのように“こういう指示がありました”とバラしちゃうわけですね、マスコミに。だからノンコントロールの状況なんです。筋書きのないドラマになっていく」と解説した。

 また安倍派の今後についても「99人という人から、30、40人は抜けると思いますよ」と分析。来年とうわさされる衆院選、再来年の参院選への影響も言及。「新聞各社、テレビ局もそうですけど、候補者名を紹介する時に派閥名を入れるんです。“安倍派”と入れた瞬間、有権者は逃げますよね。安倍派を抜けて無派閥になる人が増えてくるんじゃないかと思います」と見通した。

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