天国の夏まゆみさんと「魂の会話」　お別れ会に山本リンダ、元モー娘。後藤真希ら教え子400人が参列

夏まゆみさん（2013年撮影）
Photo By スポニチ

　がんのため6月21日に死去した振付師の夏まゆみさん（享年61）のお別れ会が28日、東京・ホテルニューオータニで行われ、モーニング娘。やAKB48のメンバーら教え子約400人が集まり、恩師への別れを告げた。

　モーニング娘。やAKB48らを育てたダンス界の巨匠、夏さんのお別れ会「夏まゆみ　魂に出会う会」には、後藤真希、宮川大輔、大島麻衣、市井紗耶香、山本リンダら多くの教え子が参列。夏先生の魂の軌跡をたどる映像の上映や、代表者による「語りかけ」の言葉などで故人との別れを惜しんだ。

　300組以上のアイドルや芸能人を育て、モーニング娘。や、AKB48らトップアイドルを、数々の「言葉」によって育成してきた夏さん。「魂に出会う会」では、夏さんが自身の集大成として3年以上の歳月をかけて執筆した遺作「人はいつでも、誰だって『エース』になれる！心とからだが輝く72の言葉」（ビジネス社）から、夏さんが生涯をかけて遺そうとした言葉を感じられる会場づくりを行った。夏さんの言葉によって育てられ、いまもその言葉を胸に生きる教え子や関係者たちが夏さんと魂の会話（語りかけ）を交わした。

　夏さんは生前、次世代を担う教え子や指導者の方々に、これまでの指導者経験の集大成となる言葉の数々を伝える機会を提供したいと出版パーティーを計画していた。その準備を行っているさなかに入院となり、復帰を願いながら出版パーティーの実施を先延ばしにしていたなかでの訃報だった。

　夏さんが次世代に語り継ぐ記念の場として計画していた会場が、今回お別れ会の会場となったホテルニューオータニ「芙蓉の間」だった。

　「夏の意志を継ぎ紡ぐ会事務局」は、生前に夏さんが願っていた会場で、夏さんの遺志を受け継いだ形で「魂に出会う会」としてお別れの会を実施。夏さんが遺した言葉を通じて、教え子それぞれが夏さんへの思いを届けた。

　「人はいつでも、誰だって『エース』になれる！心とからだが輝く72の言葉」では、夏さんが国民的アイドルへと育て上げたモーニング娘。やAKB48をはじめ、数々の教え子たちが「今の自分を育ててくれた」「生き方を教わった」と語った夏さんの言葉の数々が記されている。「底力くんに会いに行きなさい」「目からビーム、手からパワー、毛穴からオーラ」「できない禁止令」「実力差より努力差を感じよう」「ムカついている相手に『ありがとう』を」「試練は選ばれた人にのみやってくる」など、もはや伝説として社会に語り継がれている有名な言葉から、教え子たちが「本当に人生の役に立った」と語る舞台裏で交わされた言葉、そして夏さんが「何かに頑張っているすべての人」に伝えたいと願った「夢をかなえる言葉」「人生が動き出す言葉」だけを厳選してつづった珠玉のメッセージ集。

　自身の集大成であり最高の一冊にしたいとの思いから、病と闘いながら3年以上の期間を執筆に費やし、入院直前まで執筆を続けて完成させた。72のすべての言葉に、教え子たちとのドラマがあり、訃報の際に教え子たちが語った言葉も多数収められている。本書の出版パーティを、ホテルニューオータニ「芙蓉の間」にて計画中に帰らぬ人となった。