「らんまん」佳代役・田村芽実 浜辺美波との初共演は「眼福です」

[ 2023年6月16日 09:15 ]

連続テレビ小説「らんまん」で佳代を演じる田村芽実(C)NHK
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 【牧 元一の孤人焦点】NHK連続テレビ小説「らんまん」に主人公の万太郎(神木隆之介)が働く大畑印刷所のひとり娘・佳代役で出演している俳優の田村芽実(24)が16日放送の第55回でコミカルな芝居を見せた。

 佳代は白梅堂で寿恵子(浜辺美波)と初対面。帰宅すると、うっとりした面持ちで、まんじゅうを頬張り続けた。

 インタビューに応じた田村は「万太郎を超える人が目の前に現れた!と感じているシーンです。万太郎との結婚話が進んでいる女性はどこのどいつじゃ?みたいな勢いで白梅堂に行ったけれど、太刀打ちできないと思うどころか自分自身がファンになってしまった。ハリウッドスターのように、今まで見たことのない美しい人が目の前に現れて、万太郎のことはもうどうでも良くなってしまった…。あのシーンは、そんなことに思いを巡らせながらひたすらおまんじゅうを食べました。あのおまんじゅうが本当においしかったので、ずっと食べていました(笑)」

 浜辺美波とは初共演。佳代が寿恵子と対面し、その後、寿恵子の姿を見つめる時の恍惚感あふれる表情が印象的だった。

 「あれはリアルなお芝居です。浜辺さんは本当にかわいい。お会いする前からずっと好きで、お芝居も好きなんですけど、顔と声が私のタイプで、かわいい女優さんだなと思いながら作品を拝見していました。佳代は寿恵子さんのことを天女様だと思っているのですが、その言葉がぴったりだと思いました。眼福です」

 佳代は活発で物事をはっきり言う女性。今月7日放送の第48回の初登場シーンでは、大畑印刷所で働く万太郎に「汚い」「汗臭い」などと言いたい放題だった。

 「演出の方から『大畑家はワイワイガチャガチャやってほしい』と言われていたので、あのセリフは自分の中で最も強い感じで言いました。台本を先の方まで読んでいて、佳代が最終的に万太郎のことを好きになってしまうことが分かっていたので、そことの落差をできるだけつけたいと思いました。印刷所のセットがとても緻密で、そこで働く男性の方々が汗水たらして働いている様子、男臭さみたいなものを感じたので、無理せずに自然と言えました」

 インタビュー時の本人の印象と佳代のキャラクターはかけ離れており、入念に役作りしたことがうかがえる。

 「私は誰かのコピーはしませんが、誰かと誰かを混ぜて自分の中に落とし込んで自分のお芝居にするということはします。佳代は私の友だちの中で、ちゃきちゃきしている子を何人か入れました。それと、コミカルな役だったので、大好きな女優さんの片桐はいりさんのお芝居を参考にさせていただきました。片桐さんは演劇的な動きをカメラの前でしても成立させていらっしゃいます。動画で同じシーンを何回も繰り返して見て研究しました。佳代のせっかちな部分は、せかせかと生きている私と同じです(笑)」

 子役として芸能活動を始め、2011年にアイドルグループ「スマイレージ」のメンバーとしてデビュー。17年に舞台「minako─太陽になった歌姫─」に主演するなど舞台を中心に役者を続けて来た。

 「ずっと舞台が身近にありました。今まで映像の仕事は、畑違いというか、ここにいていいのかな?という気持ちでやっていました。でも、今回、本当に周りのみなさんが温かくて自由にお芝居をさせていただきましたし、いただいた役がとても個性的だったので、脱皮できたという気持ちが強いです。今後どんな女優さんになりたいか、どんなお芝居をしていきたいかということを改めて考えるきっかけにもなって、子供の頃から純粋にひかれていた片桐はいりさんや小林聡美さんのように個性派と言われる女優さんになりたいという明確な夢を持つことができました」

 今回の出演を機に活躍の場をさらに広げそうだ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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