坂本龍一 直腸がんで手術、入院中 中咽頭がんに続き2度目の闘病「もう少しだけ音楽をつくりたい」

[ 2021年1月22日 05:30 ]

直腸がんの手術を受けたことを公表した坂本龍一(撮影・木村 揚輔)
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 世界的音楽家の坂本龍一(69)が直腸がんと診断され、摘出手術を受けたことを21日、自身の公式サイトで発表した。14年に中咽頭がんを罹患(りかん)し、闘病を経て寛解していた。

 関係者によると、昨年に自覚症状があり、検査で直腸がんが見つかった。今月、都内の病院で患部の摘出手術を受け、現在は入院中。がんのステージ(進行度)は公表していない。

 坂本は直筆サイン入りのコメントで「残念ながら、新たに直腸がんが見つかりました。大いに落胆しましたが、すばらしい先生方との出会いもあり、無事手術を終えて現在は治療に励んでいます」と報告。「治療を受けながらできる範囲で仕事を続けていくつもりです」としている。

 先月12日、都内でピアノコンサートを無観客で開催し、オンライン配信した。在住する米ニューヨークには戻らず、そのまま国内にとどまって手術を受けた。現在、公演の予定はなく、退院後は映画音楽やアニメ音楽を制作する意向。昨年の活動をまとめたアートボックス「2020S」は、予定通り3月30日に発売する。

 坂本は14年6月、喉に違和感を覚え、精密検査を受けた結果、中咽頭がんが判明。翌7月に病名などを公表した上で、活動を休止して闘病生活に入った。がんのステージは「2と3の間」だったといい、7週間の放射線治療では痛みに耐えきれず、主治医に「やめさせてくれ」と訴えたほどだった。

 つらい闘病を乗り越え、山田洋次監督(89)の映画「母と暮せば」(15年12月公開)の音楽で仕事復帰。16年の第70回毎日映画コンクールで音楽賞を受賞するなど、見事にカムバックを果たした。

 2度目のがん罹患に坂本は「これからは“がんと生きる”ことになります」と強い覚悟を示し「もう少しだけ音楽を作りたいと思っていますので、みなさまに見守っていただけたら幸いです」と呼びかけている。

 《痛み感じず気付きにくい直腸がん》直腸がんは、大腸の最も肛門に近い15~20センチほどの部位にできる悪性腫瘍。直腸に痛みを感じる神経がないため異常に気付きにくく、福田医院(横浜市)の福田伴男院長は「便に血が混じれば痔(じ)と決めつけずに、検査を受けた方がいい。ステージ2までなら内視鏡手術で治る」とした。

 坂本側が「手術は成功した」と報告していることから、福田氏は「切除手術で済んだという意味で、ステージ2以前だったのではないか。切除できない場合は薬物療法をとることが多い」と指摘した。また、坂本が2014年に患った中咽頭がんとの関連は「恐らくない」とした。

 大腸がんは日本人がかかるがんの中で最も多いが、その中でも直腸がんが最多となっている。生活習慣と密接に関連しているといわれ「喫煙や、肉食に偏った食事が原因とみられるが、はっきりしたことは分からない」という。

 ◆坂本 龍一(さかもと・りゅういち)本名同じ。1952年(昭27)1月17日生まれ、東京都出身の69歳。東京芸大大学院卒。78年に細野晴臣、高橋幸宏と「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」を結成。88年に映画「ラスト・エンペラー」で音楽を担当しアカデミー賞最優秀作曲賞やグラミー賞を受賞。09年にフランス政府から芸術文化勲章を受章。愛称は「教授」。芸大大学院卒の経歴を聞いた高橋が呼んだことが由来。

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