日本将棋連盟が名古屋市と連携協定締結 名古屋城天守閣で対局構想も

[ 2020年12月17日 18:14 ]

佐藤康光・日本将棋連盟会長
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 日本将棋連盟は17日、名古屋市と文化振興に係わる連携協定を結び、その調印式を同市役所で開いた。連盟からは佐藤康光会長(51)ら、名古屋市からは河村たかし市長が出席。協定では連盟が事業を行う際、同市所有の施設を利用できるよう協力していくことで合意した。まずは名古屋市公会堂を子ども対象の研修施設として活用。河村氏は同市が進める名古屋城の木造復元が完了すれば、「100%国産の木材でできたら(天守閣の)一番上でやってもらわないかん」。愛知県瀬戸市出身の藤井聡太2冠(18)の出場を念頭に対局構想を語った。

 御前対局が行われた江戸時代から将棋とお城の関係は長く深い。年明け開幕の第70期王将戦7番勝負(本社主催)は今回も第1局が静岡・掛川城二の丸茶屋で開催される。「将棋も木の文化ですから」と佐藤は応じ、名古屋城対局を歓迎した。

 河村氏は一昨年、東京、大阪に続く将棋会館を同市に設置するよう協議していることを明かし、「びっくりするようないいところを交渉中。お城の近くがいいんじゃないか」と語っていた。

 この日は「運営が頼りない。藤井2冠が東京に取られちゃいかんと思った」と軌道修正。中京圏出身の現役棋士が少なく費用対効果が見込めないこと、そして藤井は名古屋大教育学部付属高を卒業後の進路について、以前の取材に「強くなるための大切な時期。棋力向上に努めたい」と進学しない見通し。“東京に取られる”可能性が低下したことから当面の懸案とした。

 連盟と連携協定を結んだ自治体としては大阪府高槻市、渋谷区につぐ3例目になった。

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2020年12月17日のニュース