「少年隊」完全停止…錦織&植草が年内退所 ジャニー氏らの思い残し“異例”グループ名は存続

[ 2020年9月21日 05:30 ]

ジャニーズ事務所
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 少年隊の錦織一清(55)と植草克秀(54)が20日、年内いっぱいでジャニーズ事務所を退所すると発表した。東山紀之(53)は事務所に残る。少年隊が今後活動することはないが、グループ名は存続する。1985年のデビューから35年。08年8月を最後にグループ活動は休止していたが、これで完全停止する。

 ジャニーズ事務所はこの日、公式サイトで「弊社所属タレント錦織一清・植草克秀は、20年12月31日をもちまして、ジャニーズ事務所所属タレントとしての活動を締めくくり、新たな道へと進みます」と報告。錦織はファンクラブサイトで「最後のワガママ」と退所を表現し、植草は「挑戦していきたい」と決意をつづった。事務所に残る東山は「最高の戦友」と2人を称えた。

 少年隊は2008年8月のミュージカル「PLAYZONE」に主演したのを最後に活動を休止していたが、これで完全停止。今回の発表でも「今後、グループとしての活動の予定はない」と明言した。ただ事務所関係者によると「解散ではない」という。

 事務所は「その功績と少年隊そのものは残したいというメンバーの意向を尊重し、これからも所属グループとしてその名を残す」と表明。少年隊を「例えるならば、35年間で殿堂入りに値するほどの実績を地道に積み重ねてきたグループ」と評し「ジャニーズ事務所におきまして、後輩たちの道しるべであり続けることができますよう、その環境を整えることといたしました」とした。

 活動しないのに「解散」ではなく、グループ名は残すという異例の判断。背景にはメンバーの意向だけでなく、故ジャニー喜多川前社長と姉のメリー藤島名誉会長(93)の思いがある。

 少年隊は「たのきんトリオ」「シブがき隊」に続く形で85年にデビュー。その後のジャニーズ黄金期の礎となったアイドルで、現在の最古参グループだ。ジャニー氏とメリー氏が2人で売り出した最後のグループでもある。86年から東京・青山劇場で毎夏上演された「PLAYZONE」のプロデュースも2人で手掛けた。

 当時を知る舞台関係者は「ジャニーズ事務所にとって少年隊は特別なグループ。ジャニーさんとともに情熱を注いだメリーさんは少年隊に“解散”という言葉は使いたくなかったのだろう」と語る。

 年齢を重ねた後も少年隊は「少年」を名乗り続けた。雑誌の編集者が改名企画を持ちかけたことがあったが、ジャニー氏は「少年の心をいつまでもという思いを込めているんだ」と激怒したという。デビューから35年。活動には終止符を打つが、思いがこもったグループ名は残っていく。

 ◆錦織 一清(にしきおり・かずきよ)1965年(昭40)5月22日生まれ、東京都出身の55歳。77年にジャニーズ事務所入所。グループのリーダー。舞台「GOLDEN BOY」「蒲田行進曲」などに出演。演出家としても活躍。演出した「~おかやま桃太郎伝説~鬼の鎮魂歌」が愛媛・坊っちゃん劇場で上演中。血液型O。

 ◆植草 克秀(うえくさ・かつひで)1966年(昭41)7月24日生まれ、千葉県出身の54歳。80年にジャニーズ事務所入所。94年に結婚。長男、長女をもうけたが10年に離婚。13年に再婚し、同年に女児が誕生。ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」「さすらい刑事旅情編」シリーズ、舞台「Endless SHOCK」などに出演。血液型O。

 ◆東山 紀之(ひがしやま・のりゆき)1966年(昭41)9月30日生まれ、神奈川県出身の53歳。79年にジャニーズ事務所入所。10年に女優の木村佳乃と結婚し11年に長女、13年に次女が誕生。ドラマ「必殺仕事人」シリーズや「刑事7人」シリーズに出演。情報番組「サンデーLIVE!!」ではメインキャスターを務めている。血液型A。

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