岡田晴恵教授 首相の中国・韓国入国制限に「水際を今さら…国内の医療態勢確保とかにかじを切らないと」

[ 2020年3月6日 10:40 ]

テレビ朝日の社屋
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 感染免疫学、公衆衛生学を専門とする白鴎大学教育学部の岡田晴恵教授が6日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。安倍晋三首相が5日に新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で突然、中国、韓国からの入国制限を強化すると表明したことに言及した。

 中国、韓国について発行済み査証(ビザ)を無効とし、韓国、香港、マカオは観光目的など90日以内の短期滞在で認めていたビザの免除も停止。運用は9日から月末まで。さらに、中韓からの入国者への検疫も強化。検疫所長が指定する場所で2週間待機し、国内の公共交通機関を使用しないよう要請する。また、中韓からの入国者数抑制のため、航空便の到着先を成田空港と関西空港に限定し、船舶も旅客運送の停止を求める。

 岡田教授は「多少は直接侵入は減らすことはできるかもしれないんですけれど、ただウイルス出てから3カ月たってますね。世界各地のウイルスの分離株っていうのがあるんですけれど、その遺伝子は当然調べられています。それを見ると地域ごとに区別され多様性が出てきている。土着しているウイルスが出てきている。それを追ってみると、このウイルスがさまざまなルートで入り込んでいるので限られた地域からのウイルスの侵入だけを阻止しても結局どっからでも入ってきちゃう状況にまでなっちゃってる」と指摘。

 その上で「水際を今さら、というふうに…やはり国内の医療態勢確保とかにかじを切らないと国民は救われないんじゃないかと思いますし、この措置に対してどういう目的でどういう理由でどういうプロセスで決定したかと、これを明確にしていただきたいし、専門家医の先生はなぜ進言されなかったのかなと、ちょっとよく分からないんですけど」と話した。

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2020年3月6日のニュース