海老蔵歌舞伎、堂本光一ミュージカル中止…新型コロナ禍、映画・演劇界にも

[ 2020年2月28日 05:30 ]

市川海老蔵
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 新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)拡大の影響が27日、音楽界に続き、映画・演劇界にも大きく広がった。26日に政府が打ち出した大規模イベントなどの自粛要請を受け、帝国劇場や歌舞伎座など多くの名門劇場で舞台上演が中止や延期になった。映画界でも「映画ドラえもん のび太の新恐竜」の公開延期が決定。興行界が大きなダメージを受ける。

 帝国劇場で上演中の堂本光一(41)の主演ミュージカル「Endless SHOCK」は、28日から3月10日までの16公演を中止。堂本がライフワークとする舞台で、3月30日の公演で通算1800回を迎える予定だったが、達成は今秋以降の地方公演まで持ち越しとなる。

 歌舞伎界も動いた。いずれも3月2日に開幕を予定していた東京・歌舞伎座「三月大歌舞伎」や、中村勘九郎(38)七之助(36)兄弟ら出演の東京・明治座「三月花形歌舞伎」が10日まで中止。博多座でも市川海老蔵(42)の特別公演が27日から3月1日まで休演。興行関係者は「劇場は興行を行わない限り1円も生み出さない。苦しい事態だ」と話した。

 映画界では、第43回日本アカデミー賞が43年の歴史で初めて無観客で開かれることになった。今年は3月6日に東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催。授賞式は一般向けにディナー付きの観覧チケットが販売され、例年は800人ほどが式を見守り、受賞者に大きな拍手が送られていた。関係者は「登壇する俳優のスケジュール調整やテレビ放送を考えると、延期して代替開催することが難しい。苦渋の決断だ」と明かした。

 さらに、東宝が3月6日に公開を予定していた「映画ドラえもん のび太の新恐竜」の公開延期を発表。別の映画でも舞台あいさつを取りやめる動きが出ている。配給会社の関係者は「今月は映画館の観客数も減少している。興行収入に響くだけでなく、小さな映画館には経営危機につながる。早く終息することを願っている」と話した。

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