斎藤工、永野の感性を絶賛「日本のデビッド・リンチ。一目ぼれした」

[ 2019年11月24日 22:04 ]

映画「MANRIKI」のトークイベントに登場した(左から)斎藤工、永野
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 映画「MANRIKI」(監督清水康彦、29日公開)の公開を記念したトークイベントが24日、都内で開催され、同作を企画、プロデュースした俳優の斎藤工(38)と、原案、原作のお笑い芸人、永野(45)が登場した。

 同作は、昨今の若い女性の行きすぎた小顔願望に疑問を抱いた永野が、「じゃあ、そんな女性を万力で締め上げて無理矢理に小顔に矯正したら面白いんじゃないか」と、親交の深い斎藤にふと話したアイディアがきっかけで、プロジェクトが動き出した。

 ところが過激な内容ゆえ、2年以上も製作会社が決まらないまま、企画は棚上げ状態に。だがその期間に監督とディスカッションを重ねていくうち、永野いわく「スプラッタームービー的要素はただの入り口で、人間の深層心理の闇を掘り下げていくような内容になっていった」とのこと。

 さらに斎藤も自身の中で永野の発想をどんどん膨らませた結果、「女性の美に対する行きすぎた追求心の怖さが、最終的にこの映画の主旋律になりました」と語った。美がテーマの作品だけに、撮影スタッフには日本のファッション写真界で活躍するトップクリエイターを集めたという。

 また、永野をはじめ芸人をしばしば自作に起用する理由を聞かれた斎藤は、「チャップリンがそうであるように、コメディーができる人ってどんな演技も一番できるんです。僕は日本の芸人さんは国内レベルにとどまらない才能の宝庫で、日本映画最大の武器だと思う。永野さんに初めて会った時で言えば、『これまで日本にいなかった、(シュールな映像美で知られる)デビッド・リンチ監督に近い感性の人だ』と一目ぼれしちゃったんです」と熱弁した。

 完成した作品の出来映えについて、永野は「今、尖ることが恥ずかしいって風潮がありますが、あえて思い切りかっこつけました。かなりの自信作に仕上がったので、ずっと興奮しています」と語り、斎藤は「映画は、言語化できないものを表現する手段だと思っているんですが、その意味で純度100%の仕上がりになりました」と手応えを口にしていた。

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2019年11月24日のニュース