藤井聡太七段 2期連続で棋聖戦2次予選進出「まずは決勝トーナメントを目標に」

[ 2019年8月22日 17:24 ]

大阪市の関西将棋会館で指された棋聖戦1次予選決勝で竹内雄悟五段に勝ち、2期連続での2次予選進出を決めた藤井聡太七段
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 将棋の最年少プロ棋士・藤井聡太七段(17)が23日、大阪市の関西将棋会館で指された棋聖戦1次予選決勝で竹内雄悟五段(31)に70手で勝ち、2期連続での2次予選進出を決めた。

 くしくも高校野球の決勝戦開始のサイレンが甲子園に鳴り響いた午後2時、同じ高校生としての藤井の盤上の戦いも始まった。この日の持ち時間はわずか各1時間。瞬時の判断が要求される一戦で、過去4戦4勝と相性のいい相手に対し、序盤から鋭く攻め込んだ。そのまま徐々にリードを広げると、球児の夏の戦いが幕を閉じた直後の午後4時18分、藤井も勝利の女神をたぐり寄せた。

 終局後は勝因を「お互い玉の薄い将棋だったが、右から踏み込んでいったのが結果的によかった」と分析。得意とするゴキゲン中飛車の攻めが不発に終わった竹内は「仕掛けられた時にはもう自信がなかった」と完敗を認めるしかなかった。

 初参戦の2期前は1次予選決勝で敗退、前期は2次予選決勝で久保利明九段(43)に敗れ、本戦出場を阻まれた。「まだ(本戦となる)決勝トーナメントまで進めたことがないので、まずはそこを目標にやっていけたらと思います」と力を込めた。

 棋聖戦は8大タイトルの1つで、すべてトーナメントで1次予選、2次予選、シード棋士を含めた16人による本戦トーナメントが行われ、例年4月末から5月上旬にかけて挑戦者が決まる。現時点で他にも勝ち残っている棋戦はあるが、7月19日生まれの藤井にとって、屋敷伸之九段が持つ最年少タイトル挑戦(17歳313日)の更新がかかる最後の棋戦になる可能性がある。

 現在のタイトルホルダーは渡辺明3冠(王将、棋王も保持)。

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2019年8月22日のニュース