激論3時間 加藤浩次、吉本・大崎会長に退社申し出 慰留されるも…24日「スッキリ」で報告

[ 2019年7月24日 05:30 ]

帰宅した加藤浩次
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 詐欺グループへの闇営業問題から発展した吉本興業の一連の騒動で、「極楽とんぼ」の加藤浩次(50)が23日、東京・新宿の同社東京本部を訪れ、同社の大崎洋会長(65)と面談を行った。自身の退社を含めた話し合いは約3時間に及んだ。一方、会社に不満を持つ若手芸人も加藤に追随する動きを見せており、“加藤の乱”が広がりを見せている。

 加藤はこの日午後6時前に東京・新宿の吉本興業東京本部に到着。厳しい表情で社屋に入った。

 スポニチ本紙の取材では、大崎会長と笠井陽介広報室長の3人で約3時間面談し、退社の意向を伝えた。岡本昭彦社長(52)は同席しなかった。大崎会長は会社に残るよう説得したとみられる。周辺には約100人の報道陣が集まったが、面談後、加藤は気付かれることなく社屋から出た。

 午後10時ごろには都内の自宅に帰宅。報道陣に驚いたような顔を見せたが、「明日(24日)スッキリで話しますか?」と聞かれると「はい」と回答。MCを務める日本テレビ「スッキリ」で内容について語ることを明かした。その表情はほほ笑んだように見えた。

 面談の結論は明らかになっていない。ただ、親しい知人は「加藤さんの性格を考えると、ずっと黙って聞いていることはない。相当の熱を持って、思いの丈を話したはず」と推測。「報道陣に対し表情を崩したのなら、完全に決裂したとは考えにくい。それなりに実りのある話し合いになったのでは」と話した。現段階で大崎会長と岡本社長の退陣は決まっていない。

 加藤は23日午前の「スッキリ」で改めて退社の意向を表明した。22日に開かれた岡本社長の会見内容に憤慨。「僕は今日夕方から大崎会長と話をする。“取締役が代わらない限り会社を辞める”と昨日(の番組で)言ったんで、その旨を伝えます」と述べた。

 会見を通じて、新たな不信感も生まれた。6月24日のミーティングで、岡本社長が宮迫博之(49)と田村亮(47)らに「おまえら、テープ回してないやろな」と発言したとされる点。会見で岡本社長は「冗談だった」と説明し、藤原寛副社長もフォローに回った。だが加藤は「亮に聞いたけど、その場に藤原副社長はいなかったらしい」と暴露した。加藤は「まだ取り繕おうとする会見に見えた」と語った。

 また、岡本氏は会見で、契約解消とした宮迫の処分を撤回し、亮とも契約を継続すると表明。2人に事前連絡せずに発表したが、関係者によると、この日も両者にコンタクトを取っていない。吉本の今後を心配する芸人は「所属タレントとの溝がこれ以上深まらないよう、なるべく早く丁寧に対応するべき」としている。

 ▼加藤の「スッキリ」での発言要旨 なんでこんなぐだぐだなんだ。途中から、「こういった笑いもある」と教えられてるんじゃないかとさえ思った。どういったロジック、論理構築で話をするのかなと思っていましたが、そこになにもなかった。岡本社長は人をどう喝しないように性格を変えていこうと思うって言ってましたが、あの人のリハビリ期間なんか僕は知りません。ここまでのことで責任を取る形が、世の中に対して吉本興業がどう変わったのかを見せられると思う。それが性格を変えるって、50過ぎて性格なんて変わらないでしょう。どっかでまたほころびが出ると思っている。

 ≪スッキリ 視聴率大幅アップ≫加藤が「トップが代わらないなら吉本を辞める」と宣言した22日放送の「スッキリ」の平均視聴率は、10・4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)だった。前回放送の19日放送分は6・7%で、3・7ポイントの大幅増。退社する覚悟を明かした“加藤の乱”に大きな注目が集まった。

 ◆加藤 浩次(かとう・こうじ)本名・加藤浩二。1969年(昭44)4月26日生まれ、北海道出身の50歳。劇団で出会った山本圭壱と89年にお笑いコンビ「極楽とんぼ」を結成し、吉本興業入社。90年代に「めちゃ×2イケてるッ!」出演でブレーク。06年から「スッキリ」でMCを務める。俳優としても活躍。趣味はサッカー、スキー。

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