田沼西中が初V 20年閉校「学校名消える前に」1年生28人息ピッタリ

[ 2018年12月28日 05:30 ]

中学生部門(規定曲)優勝の栃木県佐野市立田沼西中学「Smile〜最高の仲間〜」のパフォーマンス(撮影・村上 大輔)
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 小中学生の体力向上などを目的とした「第6回全国小・中学校リズムダンスふれあいコンクール」が27日、東京・マイナビBLITZ赤坂で開催された。この日は中学生の2部門が開かれ、規定曲部門を栃木県佐野市立田沼西中、自由曲部門を岐阜県関市立板取川中が制した。また、規定曲を歌った女性5人組ボーカルグループ「Little Glee Monster」と男性5人組「FlowBack」がミニライブで盛り上げた。

 大会の常連の田沼西中が、規定曲部門の優勝に当たる文部科学大臣賞に選ばれた。第3回で自由曲で同賞を受賞したが、出場校の多い規定曲部門では初めて名前を呼ばれると、女子生徒の「キャー」という叫び声、男子生徒の「よっしゃー」という雄叫びが響いた。リーダーの五十嵐朋輝くん(12)は「今までの練習の成果を発揮できたのでうれしい」と大喜びした。

 1年2組の28人で構成するチーム「Smile〜最高の仲間〜」。リトグリの規定曲「青い風に吹かれて」に合わせて、パワフルなダンスで観客を魅了した。要所で「ハイ!ハイ!」と声を出し、1年生ながら息もピッタリ。側転や開脚などさまざまな技に加え、ステージを広く使った立体感ある動きを見せた。演技後の整列もどのライバルよりも早かった。

 「学校名が消える前に、田沼西中の名前を刻みたい」。そんな生徒たちの思いがかなった。2020年に小中一貫校「あそ野学園義務教育学校」として生まれ変わるため、田沼西中は閉校。ダンスの最後に披露した「ピラミッド」は、未来の新しい学校をイメージしての振り付けだった。

 今月に入ってからは、午前7時半に集合して猛練習を積んだ。五十嵐くんはクラスメートについて「元気で男女の仲が良い」と胸を張る。「田沼西中」として出場できるのは来年が最後。「もちろん、来年も出ます!」。力強く誓った。

 大会の模様は来年1月2日午前6時からTBS(関東ローカル)で放送される。

 《二代目 板取川中が連覇》自由曲部門を制したのは、昨年も文部科学大臣賞に輝いた関市立板取川中。2年生チーム「二代目 板取川Challengers」が、1学年上の“初代”の後を受けて2連覇を達成した。独創性たっぷり、ミュージカル風のダンスで魅了した。メンバー19人はSuperflyの「Beautiful」の曲に乗り、抑揚のある動きを披露。フォーメーションの変化もスムーズで、最後は全員が人さし指を両頬に当て「ニッ!」と会心の笑顔を見せた。将来に対する不安を抱えた中学生の気持ちをストーリー仕立てにしたダンス。ソロパートを踊ったスミス桃美さん(14)は「みんながいるので、1人でも安心して踊れました」とうれしそうに話した。

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