坂東巳之助「幸せな年明けに」 羽子板市で「浅草歌舞伎」へ意欲

[ 2015年12月18日 13:08 ]

浅草寺の羽子板市を訪れた(左から)中村隼人、坂東新悟、坂東巳之助、中村米吉、中村錦之助

 「新春浅草歌舞伎」(来年1月2~26日、浅草公会堂)に出演する坂東巳之助(26)、坂東新悟(25)、中村米吉(22)、中村隼人(22)、中村錦之助(56)が18日、東京・浅草の浅草寺の境内で開催中の「羽子板市」を訪れた。

 大勢の買い物客や外国人観光客でにぎわう境内で、色とりどりの羽子板を見て回った5人。昼夜5演目で4役を務める巳之助は、「毛抜(けぬき)」で演じる粂寺弾正の羽子板をプレゼントされ、「浅草の正月が近づいてきたなと感じている。そっくりに作っていただいて、幸せな年明けになりそう」と笑顔で話した。

 「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」のお嬢吉三の羽子板を手にした隼人は、「ほとんど女形を務めたことがないのに、このクオリティーの高さはすごい」と感激の面持ち。同じく女形で「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」のお富の羽子板を受け取った米吉も「こんなふうに色っぽくできたらなと思う」と意欲を見せた。

 隼人の父の錦之助は、はしゃぐ若手たちを見て「修学旅行の引率の先生みたいだな」と苦笑い。それでも、21年ぶりの浅草歌舞伎出演となり「その時は隼人が生まれる前で、巳之助たちも幼稚園に入るか入らないかの頃。その人たちが立派に成人してメーンで芝居ができるのは親として感無量。浅草歌舞伎でしっかり勉強して、どの店でも羽子板が売っているような大きな役者になってほしい」と叱咤(しった)激励していた。

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2015年12月18日のニュース