北野武監督 ジジイたちの演技に感服「日本の役者はやっぱりうまい」

[ 2015年4月25日 15:53 ]

舞台あいさつで紹介され照れ笑いを浮かべる北野武監督

 北野武監督(68)の最新作「龍三と七人の子分たち」が25日、公開初日を迎え、都内の映画館で初日舞台あいさつが行われた。北野監督が主演の藤竜也(73)、近藤正臣(73)、安田顕(41)、中尾彬(72)とともに登壇した。

 元ヤクザの親分がオレオレ詐欺に引っ掛かったことから、昔の仲間たちを集めて若者の成敗に乗り出す人情喜劇。「台本自体はかなり前に漫談をやっていた頃に書いていたものでやっと実現した」という北野監督。監督にとっては久しぶりに“お笑い”映画だが、「自分はコメディアンだが、ちょっとショックだったのはこのキャスト以外にコメディアンを並べたら、だいぶ失敗したら作品になるという(こと)。皆さんの芝居、設定がしっかりしていて、その中でズレで笑いを取ることができなくなってしまう。コメディアンは目の前の客を笑わせにかかって、楽屋ウケしたり、ダジャレに走ったりする」と持論を展開した。

 「皆さんの快諾を得て、この映画が撮れたことに本当に感謝してます。そして、日本の役者はやっぱりうまいです。普段はこんなお笑いやったことない人がこれだけ笑われているというのは大したものです」とベテランキャスト陣に感服した。そんな北野監督についてキャスト陣は起用には感謝しつつも「他の場所にいて監督が来ない」(近藤)「“よーい、スタート”も言わなんだから…OKも」(中尾)と不満タラタラ。これには北野監督も「みなさんベテランの役者ばっかりなので、端のほうにテレビ見てるだけで十分ですよ」と開き直り、笑わせていた。

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2015年4月25日のニュース