「討論だけでなく、難民を訪ねて」アンジー、安保理に訴え

[ 2015年4月25日 06:08 ]

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使の米女優アンジェリーナ・ジョリーは24日、シリアの人道状況をめぐる国連安全保障理事会の会合に出席し「討論も大事だけれど、安保理の皆さんにはシリア難民を訪ね、彼らの苦しみをじかに見てほしい」と訴えた。

 ジョリーはこれまでに11回、周辺国に逃れたシリア難民を訪ねたという。安保理会合では、理事国の国連大使らを前に、武装した男に娘を「性奴隷」として奪われた母親や、地中海を密航中に船が難破し、妻と3歳の娘が目の前で溺死した男性について紹介した。

 シリア内戦をめぐっては、アサド政権の後ろ盾となっているロシアと欧米が対立、安保理は有効な打開策を見いだせていない。ジョリーは「安保理は国際平和と安全に対する脅威に対処する力を持っているのに、その力は行使されていない」と批判。「内戦を終わらせることができないなら、われわれには難民を助ける道徳的義務がある」と支援強化を求めた。(共同)

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2015年4月25日のニュース