ドクター・中松氏 がんと戦うため歌手デビュー「自分の命を救うのは自分」

[ 2015年4月18日 19:54 ]

手拍子をしながら歌を歌うドクター・中松氏

 昨年6月、末期がんで「余命は2015年末まで」と宣告されていることを公表した発明家のドクター・中松氏(86)が「発明の日」である18日にがん撲滅ソング「ガンの顔つき悪くても」で歌手デビューすることになり、同日、都内で会見を行った。

 フロッピーディスク、灯油ポンプの発明などで知られ、イグ・ノーベル賞の受賞者でもある中松氏は昨年6月、13年12月に「前立腺導管がん」と診断され、「余命は2015年末まで」と告知されたことを公表。昨年5月に全米がん撲滅協会会長となり、がん撲滅の発明をするとしていた。

 「私のがんは世界にまったく治療法がない。他の医者では治せないので私自身が発明するしかない」という思いで発明をしていた中松氏。「10の発明をする」と公約しており、今回の歌手デビューは「10分の1、その第一歩です」とした。「ガン患者で86歳で世界デビュー、すごいことが始まっている。自分の命を救うのは自分しかいない。命を救うためには歌手デビューもいたし方ない」と驚きの決断に至った思いを明かした。

 楽曲が埋め込まれた治療具を耳にさすことで、信号を注入し、大脳を刺激する治療法、DNT-1(ドクター・中松・セラピー)の一環での歌手デビュー。「今までになかった発明。がんを駆逐する理論に基づく、歌手デビューなんです」。中松氏自ら作詞を担当。「聞くだけではまったく効果もないし、歌詞を見るだけでも効果はない。モーツァルトを聞いてもがんの治療にはならないんです。がん患者である私が歌わないと価値がない。一般の歌のうまい人が歌っても意味がない」と自らの曲を自らが歌うことに意味があると強調した。

 宣告された余命の終わりまで残り257日。「体調は非常に悪い。声もしやがれ声なんですけど」と話した中松氏だが、この日も手拍子をしながら歌を披露。「257日のうちに残り9つ(の発明)を完成させなければ死ぬと。これを実行するために歌手にならないといけないんです」と力を込めた。18日に日本語版と英語版を同時に配信開始。6月24日には両方を収録した2曲入りのCDが発売される。

続きを表示

2015年4月18日のニュース