妻夫木聡、移民侍JAPAN主将!「バンクーバー朝日軍」映画化

[ 2014年2月20日 05:30 ]

戦前にカナダで活躍したバンクーバー朝日軍の選手ら

 戦前のカナダで活躍した日系移民2世の野球チーム「バンクーバー朝日軍」が映画化される。12月公開予定の「バンクーバーの朝日」で「舟を編む」などの石井裕也監督(30)がメガホンを取る。

 「…朝日軍」は1914年結成。詳しい記録は残っていないが、大リーグ下部の独立リーグなどで何度か優勝している。バントや走塁重視で、フェアプレーを大切にするスタイルは、日系人差別の激しい当時の白人社会でも人気を呼んだ。太平洋戦争が始まった41年、選手が強制収容所に送られて解散。しかし、野球文化への貢献を認められ、03年にカナダで野球殿堂入りした。

 映画に登場するのは実在選手をモデルにした架空の人物。主演は妻夫木聡(33)で、遊撃手の主将を演じる。野球経験はないが、劇中では実際にプレー。昨年末からトレーナーの指導を受け、約10回の合同練習に参加。個人練習もみっちり積み、稲葉直人プロデューサーは「かなりのレベルまで上達した」と話している。

 チームメート役は芸能界きっての腕自慢がそろった。エース投手役のKAT―TUN亀梨和也(27)は、少年野球の世界大会を経験。捕手役の上地雄輔(34)と三塁手役の池松壮亮(23)は元高校球児。二塁手役の勝地涼(27)は草野球チームに所属している。また、佐藤浩市(53)が妻夫木の父親役で出演する。

 夢や希望を忘れず、差別や貧困に立ち向かった選手の姿に妻夫木は「排斥運動などの中で生きた彼らの誇りを胸に、僕自身もはいつくばり生きていきたい」とコメント。亀梨も「当時の野球スタイルを一から学び考えて、日本人としてこの歴史をしっかりと胸に刻みたい」と話している。

 栃木県足利市に大規模なセットをつくり18日にクランクイン。朝日軍が本拠地としていた「パウエル球場」や、日本人街を含む当時のバンクーバーの町並みを再現している。

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