渡辺謙 男泣き…ベネチア国際映画祭5分以上拍手やまず

[ 2013年9月8日 06:00 ]

上映会後、涙をこらえる渡辺謙(右)と李相日監督

 イタリアで開催中のベネチア国際映画祭で6日(日本時間7日)、特別招待作品「許されざる者」(監督李相日、13日公開)の上映会が開かれ、主演の渡辺謙(53)が出席した。5分以上のスタンディングオベーションに感極まって男泣き。人間の業や悲しみを背負った役を演じ切り「自分のエポック(節目)になった」作品が、世界に受け入れられた感激に浸った。

 不安を抱いて参加した上映会だった。米俳優クリント・イーストウッド(83)が主演・監督を務めた西部劇を日本版にリメーク。暴力の本質を描いたオリジナルを踏襲しながら、アイヌ民族の歴史や日本の情念も込められた内容が世界に受け入れられるかは未知数だった。

 待っていたのはエンドロール開始直後から続いた5分以上のスタンディングオベーション。隣の李監督の手を掲げ、自身も頭を下げて拍手に応えた渡辺は途中、こらえ切れなくなったように涙をこぼした。

 07年に米映画「硫黄島からの手紙」でベルリン国際映画祭に出席して以来、2度目の世界三大映画祭。「邦画で来たという重みを感じていた。ハードルの高い映画なので、受け止めてもらえるのかという緊張感も強かった」と思いを語った。

 「自分の中でエポックになった」と言い切るほど思い入れの強い作品。ロケ地となった北海道の厳しい寒さの中でもこだわりを貫く李監督の演出の下、ひたすら役と向き合った。涙は上映中にあふれたと言い張り「映画に引きずりこまれた。恥ずかしい」と照れ笑いしたが、胸の中には作品が世界に受け入れられた喜びと、李監督への感謝の思いがあふれていた。

 一緒にベネチア入りし、レッドカーペットも歩いた妻で女優の南果歩(49)は「今回ほど監督と心中した映画は今までなかった。謙の代表作になると思う」と強調。撮影中は「普段から完全に人が変わっていた」というほど役に入り込んでいたという。

 今後はトロント国際映画祭(開催中)、10月3日開幕の釜山国際映画祭での上映も控える。渡辺は「国を超えて、言葉を超えて伝わる強い映画だと実感できた。映画を見た世界の人からどんな答えが返ってくるのか聞きたい」と語った。

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