50%超える再犯率「自分が変わらなければ薬物は断ち切れない」

[ 2011年2月9日 08:41 ]

 覚せい剤取締法違反(使用)罪で有罪判決を受け、執行猶予中だったにもかかわらず、同法違反(譲り受け)の疑いで逮捕状が出た小向美奈子容疑者(25)。薬物依存からの回復を支援する施設「東京ダルク」の精神保健福祉士秋元恵一郎さん(41)は、「薬物を断ち切るのは本当に難しい」と指摘する。

 内閣府の集計によると、覚せい剤事件の再犯率は01年から連続で50%を超えており、09年は57.8%。

 東京ダルクでも年間約150人の利用者のうち、約半数が1年間のうちに再び薬物に手を出してしまうという。

 秋元さんは「薬物をやめるには本人の意志や根性の次元ではなく、適切な治療が必要」と説明。東京ダルクではグループミーティングを通じて自分の性格や生き方などを見つめ直す作業を行うといい、「自分が変わらなければ薬物は断ち切れない。改善して何十年も使わなくても、ちょっとしたきっかけで再び使用してしまうケースはよくあり、絶対に治ったともいえない」と話した。

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2011年2月9日のニュース