徳永えり 辞めようと思ったけど“女優魂に火”

[ 2011年2月9日 06:00 ]

第65回毎日映画コンクール授賞式。スポニチグランプリ新人賞の徳永えりはほほをたたいて緊張をほぐしながらスピーチ

2010年毎日映画コンクール

(2月8日 川崎シンフォニーホール)
 【新人賞】生まれて初めて獲得した映画の賞。1メートル56の小さな徳永が赤じゅうたんが敷かれたステージにぽつんと立った。両手でブロンズ像の重みをかみしめ、「この作品に関わった方々に感謝の気持ちを申し上げます」と緊張で震えた声を振り絞った。

 名優、仲代達矢(78)と北海道、宮城を旅しながら撮影した「春との旅」。撮影現場では、小林政広監督(57)から「(仲代と)本番以外で話してはいけない」と忠告されたり、外出禁止令を出されたりして追い詰められた。この日、小林監督と久々に対面し「この作品を終えたら女優を辞めようと思ったこともありましたが、監督とのあの日々がなければここに立っていませんでした」と最敬礼した。

 晴れの舞台では、もう1人の“恩師”との再会もあった。17歳の時に蒼井優(25)の友人役として出演した「フラガール」(06年)の李相日監督だ。3年ぶりの対面。「“フラガール”で新人賞をあげられなくてごめんね」と冗談交じりに祝福されたといい、「李さんに駄目だと思われないように芝居をしてきました。また使ってもらえるような役者になりたい」と心待ちにしている様子。受賞発表時のインタビューでは、女優を続けていくことに対して消極的なコメントをしていたが「受賞を胸に、人間として、役者として、もっともっと向かい合っていきたい」と胸を張った。

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2011年2月9日のニュース