[ 2010年4月2日 06:00 ]

 しかし、コンシェルジェの印象は少し違っていたようです。

「彼は、元来、もっとアグレッシブな弾き方をするヴァイオリニストだった。ところが、当夜の演奏はひとつひとつの音を愛でるように弾いており、明らかに変化の兆しが見てとれた。持ち前の高い技術を前面に出すのではなく、音楽の奥に存在するものをより深く探求しようとする意識が強く働いていることが、聴く側にも如実に伝わってきた。もし、彼の演奏スタイルが変化しつつあるのであれば、ベルリン・フィルのコンマスに就任し、より幅広い音楽的体験や人との出会いが刺激になっている可能性は大きい。オーケストラ・プレヤーに転じたことが、ソリストとしての彼の活動に大きなプラス効果を生んでいることが窺えた」。

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2010年4月2日のニュース