酒井法子容疑者「夫と一緒に“あぶり”をやった」

[ 2009年8月10日 06:00 ]

 8日夜に覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されたタレントの酒井法子(本名・高相法子)容疑者(38)が9日、「夫と一緒にあぶりをやった」と、覚せい剤の使用を認める供述を始めた。夫の自称プロサーファー高相祐一容疑者(41)=同容疑で逮捕=の勧めで昨年夏ごろから始めたといい、警視庁は入手ルートなどを追及していく。一方、行方不明となっていた6日間の足取りが徐々に明らかになり、継母と逃走していた可能性があることが分かった。

 酒井容疑者は逮捕直後の調べに、自宅マンション(東京・港区)で押収された覚せい剤について、「私の部屋にあったことについて覚えがありませんが、あったとすれば間違いありません」とあいまいな供述をしていた。しかし、1晩留置場で過ごして反省したのか、9日は一転して使用を認め、涙を見せる場面もあった。
 警視庁によると、「昨年の夏ごろ、夫に覚せい剤を勧められ一緒にあぶりをやった。深く反省している」と供述。高相容疑者と一緒に火であぶったり、パイプで吸引したりして使用していたという。高相容疑者も「夫婦でやっている。私が勧めた」と話している。
 また、酒井容疑者の逮捕容疑となったアルミはくに包まれた覚せい剤は0・008グラムで、常用者が1回で使う平均量の約0・03グラムに満たない量だったことが判明。覚せい剤は、結晶をアルミはくに乗せ、火であぶって気体化したものをストローなどで吸う方法がある。組織犯罪対策5課は使用した残りだった可能性もあるとみて採尿して鑑定したが、覚せい剤反応は検出されなかった。
 薬物の専門家によると、覚せい剤は使用後4日でほとんどが排せつされてしまうといい、1週間近くが経過すると尿検査で陽性反応が出る可能性はほぼないという。
 同課は、酒井容疑者が最後に覚せい剤を使用した時期や入手ルートなどを本格的に取り調べる。
 一方、行方不明中に酒井容疑者とみられる人物が都内から港区の知人宅あてに速達郵便を送っていたことも判明。酒井容疑者が長男(10)を預けていた高相容疑者の愛人宅。酒井容疑者は5日、この愛人女性に公衆電話から「子供の声が聞きたい」と電話していた。
 3日未明から行方をくらましていた理由については「夫の逮捕で気が動転した」と説明。出頭するまでの6日間、東京都新宿区内や中央区内に宿泊し、山梨県にも行っていた。第三者と車などで移動していた疑いもあり、警視庁は関係者からも事情を聴くなど足取りの解明を進めている。
 酒井容疑者は「捜索願が出されたのをテレビで知り、びっくりした。(その後も)テレビをずっと見ていた」と供述。逮捕状が請求されたこともテレビで知り、出頭を決意したという。7日午後4時ごろ、弁護士から「酒井容疑者を出頭させたい」と警視庁赤坂署と渋谷署に相談があり、8日午後5時50分に「これから出頭する」と連絡があった。同7時55分ごろ、文京区の富坂庁舎に、弁護士や親族ら3人に付き添われて出頭した。10日に送検される。

 ▼あぶり 加熱吸入のこと。アルミホイルに覚せい剤の結晶を置き、その下からライターの火などであぶり、煙をストローなどを使って鼻から吸引する。静脈注射に比べて罪悪感や抵抗感が薄いとされ、若年層や主婦層に広がる原因とみられている。

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2009年8月10日のニュース