小室被告に求刑5年、2年ぶり対面被害者に謝罪

[ 2009年4月24日 06:00 ]

第3回公判を終え、大阪地裁を出る小室哲哉被告

 著作権譲渡をめぐり、5億円の詐欺罪に問われた音楽プロデューサー小室哲哉被告(50)の第3回公判が23日、大阪地裁(杉田宗久裁判長)で開かれ、検察側は「著名な音楽家という地位を最大限利用したずる賢く悪質な犯行」として懲役5年を求刑した。

 小室被告は起訴状の内容を認め、利息を含む6億4800万円を、被害者とされる兵庫県芦屋市の投資家男性に支払っており、弁護側は最終弁論で執行猶予付きの判決を求め結審した。判決は5月11日。
 検察側は論告で「億単位の借金を背負いながら多大な浪費を続け、犯罪で補おうとしており身勝手極まりない。弁済はしたが、責任の重大性を十分に認識させるためにも、厳罰が必要だ」と述べた。
 求刑に先立ち、小室被告は、男性にあてた手紙を朗読。「生まれ変わるつもりで生きていきたい。音楽を通じて社会貢献したい」と謝罪。続いて弁護側の質問に答え「わたしを助けてくれようとの気持ちに背いた。安易な言動や行動が被害者の逆鱗(げきりん)に触れてしまった」と反省。ヒット曲が出なくなったことについては「疲れが出てきたこともあり、音楽を作るという純粋な気持ちが失われた」と述べた。
 被害者の男性も証言し、「真人間になってから音楽家として成功してほしい。厳正な判決を望む」と述べた。

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2009年4月24日のニュース