広島 今季最多の鯉党の前で53年ぶり屈辱零敗 新井監督「ヒットは出てる。もう少しだと思う」

[ 2024年4月7日 05:45 ]

セ・リーグ   広島0-4中日 ( 2024年4月6日    マツダ )

<広・中>試合を終え、ファンにあいさつする新井監督(右端)ら(撮影・奥 調)
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 本拠地のホームが遠い。広島は6日、中日に2試合連続で零敗を喫し、再び借金生活に突入した。田村俊介外野手(20)がプロ初の三塁打をマークするなど、2桁10安打で再三好機を築いても1本が出ない。先発野手全員安打での零敗は1971年8月11日の阪神戦(広島市民)以来、実に53年ぶり3度目の屈辱だった。きょう7日こそ連敗を止め、大歓声を浴びる攻撃が見たい。

 本拠地を真っ赤に染めた、今季最多3万1000人超の大観衆が沸いた。4点劣勢の7回、先頭打者・田村がプロ初の三塁打。中日・涌井の初球、甘く入った外寄り直球を積極的に振り抜くと、打球は右中間を深々と割った。

 「真っすぐをしっかりはじき返せたのはよかった。だいぶオープン戦の最初の頃に戻ってきたかなと思います」

 絶好の得点機に、しかし、あと1本が出ない。菊池が一邪飛に倒れると、代打の切り札・松山は代わったばかりの左腕・斎藤の前に浅い左飛。1番・サードで先発した田中も捕邪飛に終わった。

 続く8回にも3番手・清水から満塁の好機を築く。1死一、二塁から秋山が左前打でつなぎ、この時点で先発野手全員となる2桁10安打をマーク。だが、続く坂倉がフォークに空振り三振すると、売り出し中の20歳も同じ変化球で左飛に倒れ、唇をギュッとかみしめた。

 「真っすぐは来ないと思ってはいたけど、フォークを拾い切れなかった。また練習したいなと思います」

 散発5安打で三塁を踏めなかった前日5日に続く、2試合連続の零封負け。先発野手がそろって安打を放ちながら零敗に沈むのは、1971年8月11日の阪神戦(広島市民)に0―6で敗れて以来、実に53年ぶり3度目の屈辱となった。

 「もう少しだと思うね。徐々にバットは振れてきているし、ヒット自体は出ているのでもう少しだと思う」

 新井監督は淡々と振り返る。悲観する必要はない?との問いには「もちろん、そうでしょう」と言い切った。

 開幕から7試合を消化したばかり。「H」ランプはともしており、前途をいたずらに悲観する必要はない。長距離砲が不在ゆえ、いかに安打でつなぐか。3連戦の3戦目、連敗でたまったウップンを、もう晴らしたい。(江尾 卓也)

 《先発野手全員安打なのに…》広島は今季開幕戦以来となる2桁10安打も零敗。5日に続く2試合連続零敗は、昨季開幕戦の3月31日と4月1日のヤクルト戦で喫して以来。先発野手全員が安打を放ちながら零敗は、1962年5月31日阪神戦(●0―1=延長13回)、71年8月11日阪神戦(●0―6)以来、球団53年ぶり3度目。

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