京大が大金星 昨秋王者の関大を撃破 今秋ドラフト上位候補・金丸のリーグ戦連勝を「18」で止めた

[ 2024年4月7日 05:30 ]

関西学生野球春季リーグ開幕節1回戦   京大1―0関大 ( 2024年4月6日    わかさスタジアム )

<京大・関大>関大に競り勝ち、喜ぶ京大ナイン(撮影・井垣 忠夫) 
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 関西学生野球連盟の春季リーグ戦が6日、京都市のわかさスタジアム京都で開幕した。京大が昨秋王者の関大を1―0で制して先勝。相手先発・金丸夢斗(4年)のリーグ戦連勝を「18」で止めた。

 金丸を止めたのは秀才軍団だった。京大が編み出した世代No・1投手の攻略法は「変化球は打てない。気付かれてもいいから、高め直球だけを狙う」。6回先頭で内野安打が生まれるまで無安打でも「対戦できることを楽しもう」と共有して高め直球を狙い続けた。そして、7回2死二塁で4番の中村千紘がフルカウントからの高め直球を叩いた。打球は詰まりながら右前に落ちる決勝打となり「めちゃくちゃうれしい。野球をやってきてよかったです」と興奮を隠せなかった。

 学生コーチとして入部した。それでも1年冬に「楽しみながら全力で野球をやる姿に憧れた」と選手転向を決断。ブランクを埋めようとした努力は実を結び、練習試合も含めて経験の少ない4番に開幕戦で抜てきされた。そして、願い続けてきた公式戦初安打が金丸からの決勝打となった。

 近田怜王監督は「1点勝負。先に2点取られたら負け」と「1―0」での勝利を想定して準備してきた。「金丸くんだけのためにやっているわけではないけど、自信にして次につなげてほしい」。狙い球を極端に絞り、打者の打球傾向を研究して大胆な守備陣形を敷き、先発投手にはエース格ではない米倉涼太郎を抜てき。開幕戦に備えて導き出した金丸攻略への方程式は、正しかった。 (河合 洋介)

 ○…京大のリーグ戦勝利は昨春の関大との開幕戦以来2季ぶり。春季リーグ開幕戦は22年から3年連続の勝利で、相手はいずれも関大。関大との通算対戦成績は、新リーグとなった1982年春以降14勝161敗1分け。

 《今秋ドラフト1位候補の関大・金丸は1失点を反省》
 関大は今秋ドラフト1位候補に挙がる金丸が8回を4安打11奪三振1失点(自責0)と力投するも打線の援護に恵まれなかった。7回2死無走者からの連打で決勝点を与え「制球できなかったことが失点につながった」と反省。2年春以来となる通算3敗目。リーグ戦の連勝が「18」で止まり、山口高志(関大)が持つリーグ最長記録21連勝の更新を逃した。NPBスカウト6球団が視察する前で勝利とはならなかったものの「次に勝てるようにしたい」と顔を上げた。

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