大分商・丸尾君 離れて暮らす家族に見せた雄姿 「全力で頑張れ!」に感謝の気持ち届けた

[ 2023年3月20日 05:20 ]

第95回選抜高校野球大会第2日・2回戦   大分商6-8作新学院 ( 2023年3月19日    甲子園 )

7回、打席に立つ大分商・丸尾 (撮影・須田 麻祐子)
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 【いっちーの球春胸キュン日記】大分商の丸尾櫂人(かいと)君(3年)は、離れて暮らす家族に聖地で躍動する姿を届けました。

 小学4年生の夏、テレビに映る“お兄さん”にくぎ付けになりました。「さわやかでかっこいい。こんな人がおるチームで甲子園に行きたい!」。大分商のエースとして登板していた広島・森下暢仁投手に憧れて大分商を志しました。

 実家のある宇佐市からは通学に1時間以上を要するため、学校から徒歩1分のアパートで独り暮らしをしています。洗濯、掃除、自炊まで何でもこなし、得意料理は母・ひとみさん直伝のチーズハンバーグ。「一気に5個食べる」ほどの自信作です。

 離れて暮らしていても、家族はささいな変化に気づいてくれます。今年1月、紅白戦で結果が出ず悩んでいると「考え込まずとにかく前向きに」と母や兄がメッセージをくれ、無心でバットを振り続けることができたといいます。

 作新学院戦の朝、ひとみさんから届いた「全力で頑張れ!」のメッセージに「よしっ」と返信。6番左翼で先発出場し、フル出場しました。アルプス席のひとみさんも「楽しませてもらいました」。短い春も、家族にとっては立派な恩返しとなりました。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。今春に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修士課程を修了。野球選手の障害予防が専門。

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2023年3月20日のニュース