東邦 石川瑛貴の一打が3得点口火 中京大中京の選抜最多58勝へあと「1」

[ 2023年3月20日 05:20 ]

第95回選抜高校野球大会第2日・1回戦   東邦6-3鳥取城北 ( 2023年3月19日    甲子園 )

<第95回選抜高校野球大会 第2日 東邦・鳥取城北> 4回先頭で中前打を放つ東邦・石川 (撮影・須田 麻祐子)
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 東邦・石川瑛貴(てるき)は兄・昂弥(中日)が響かせた校歌を4年ぶりに聖地で復活させ、胸を張った。「甲子園は楽しかった。緊張する初戦を勝ち切れたのが最高」。4番として4回に中前打で3得点の口火を切った。夢に見た甲子園初安打。「初球から積極的にいけた。1本であれだけ球場が盛り上がるとは思ってなかった。いい流れになった」。2本のバント安打に2犠打を絡めた攻撃へとつながり、主将として手応えを感じた。

 19年春にエースとして5勝、3本塁打で選抜最多の5度目の優勝を果たした兄とは比較を常にされてきた。小学1年で「嫌々始めた」という野球。周囲の期待も「面倒くせえな」と感じた時期もあった。故障やコロナ下で野球ができない経験を重ねて意識は変化。「自分は自分。今回も自分の甲子園ですから」と仲間と力を合わせることに集中した。

 もちろん力を借りることは拒まない。2、4打席目の偶数打席では「昂弥のテーマ」がアルプス席から流れた。「リクエストしました。兄からも昨夜、頑張れとLINEをもらった」と照れくさそうに打ち明けた。次の高松商との2回戦に勝てば、中京大中京の選抜最多勝記録に並び、その先にV6への道が広がる。強い思いは決して兄に負けない。 (鈴木 光)

 ◇石川 瑛貴(いしかわ・てるき)2005年(平17)9月16日生まれ、愛知県半田市出身の17歳。小学1年秋にツースリー大府で野球を始めて捕手。中学は愛知知多ボーイズに所属。東邦では2年春に背番号19でベンチ入りし、2年秋から主将を務めて背番号3。50メートル走6秒6、遠投95メートル。1メートル82、84キロ。右投げ右打ち。

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