大学史上最速右腕ジョイスがエ軍キャンプで奮闘「翔平の取り組み参考にしたい」「早くインパクト残したい」

[ 2023年2月20日 08:50 ]

エンゼルスのキャンプに招待選手として参加するジョイスはキャッチボールを行う(撮影・柳原 直之)
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 テネシー大時代に大学史上最速の105・5マイル(約169・7キロ)を計測して話題を集めた剛腕がエンゼルスのキャンプで汗を流している。

 昨年ドラフト3巡目(全体89番目)でエ軍に指名され、現在は傘下2Aに所属し、招待選手として参加する右腕ベン・ジョイス投手(22)。初の春季キャンプに「いいオフを過ごすことができた。最高に興奮している」と語るなど、その笑顔はまさに希望に満ちあふれている。

 複数あるグラウンドでも1メートル96、102キロの大柄な体格はひときわ目立ち、ややスリークオーター気味の変則フォームから火を吹くような力強い球を投げ込んでいる。大学時代に10マイル(約16・1キロ)も球速を伸ばし、その要因は「僕の場合、ウエートトレーニング、睡眠、食事が大事だった。何事にも真剣にも取り組んだ」という。下半身や広背筋を鍛える「デッドリフト」は650ポンド(約294・8キロ)を3回も挙げる怪力が自慢だ。

 参考にするのは、もちろん昨季チームトップ15勝&219奪三振を記録した同僚の大谷だ。ジョイスも大谷と同様に100マイル(約161キロ)超えの速球だけでなく、ツーシーム、スプリットを武器とする。ジョイスは「ただ、翔平は全部で6つも良い球種を持っているから、僕とは違う。スプリットの投げ方や、彼のオフスピード(緩い変化球)の球を見たりして、参考にしたい」と興奮気味に語った。さらに「翔平は史上最高の選手の一人。彼と同じロッカールームで、彼がどのようにルーティンに取り組んでいるかを見ることができるのは、とてもエキサイティングなことだ。ウエートルームでのトレーニングのやり方も見てみたい」と続け、唯一無二の二刀流のスーパースターから全てを学ぶつもりだ。

 それでも「間違いなく最大の目標」と語るのは、チャプマン(当時レッズ、現ロイヤルズ)が10年に記録したメジャー最速105・8マイル(約170・2キロ)を超えることだ。「僕のキャンプでの目標は、できるだけ早くインパクトを残せるような投球をすること。うまくいけば、チームの戦力になる投球ができるかもしれない」。目指すは25日(日本時間26日)開幕のオープン戦で結果を残し、早期メジャー昇格。8年連続でポストシーズン進出を逃し続けているチームの救世主になれるか注目だ。(柳原 直之)

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