2022年阪神10大ニュース(1)1位 矢野監督衝撃の退任 リスク承知で異例のキャンプイン前日表明も

[ 2022年12月28日 05:15 ]

10月15日、退任会見の最後を矢野ガッツで締めくくった(撮影・大森 寛明)

 今季の阪神の戦いぶりを振り返る「2022年阪神10大ニュース」。今年はツイッターで募集した虎党の意見も参考にしつつ、本紙虎番記者が厳選。ランキング形式のダイジェスト記事で、総括します!1~5位はこちら。(構成=遠藤 礼、石崎 祥平、長谷川 凡記、阪井 日向)

 1位 指揮官の下した衝撃の決断から、2022年は幕を開けた。キャンプイン前日の1月31日。就任4年目を迎えた矢野監督は選手、スタッフを集めた全体ミーティングの場で、今季限りで退任する意向を伝えた。

 「俺の中で、今シーズンをもって監督は退任しようと思っているので、それを選手たちに伝えて。俺自身、退路を決めた中で“今日が最後だな”という気持ちで、あいさつをさせてもらった」

 シーズン前に監督が“引き際”を明かす異例の事態。「言うことでマイナスな部分もあるのを、しっかり考えて」とリスク承知での表明を受け、選手たちに動揺が広がったのは事実だ。激動の形で動き出したチームは、開幕9連敗を喫しながらも巻き返しを見せ、滑り込みでクライマックスシリーズ進出。ヤクルトに屈し、ファイナルステージで敗退した直後、監督のもとで主力としてけん引してきた近本は涙を流した。

 「誰かを喜ばせる」「諦めない」「超積極」など、理想と現実のはざまでタクトを振った4年間。退任会見で矢野監督は「夢と理想を語りながらやる野球は貫けた」と振り返った。時に賛否両論が渦巻くこともあった「矢野阪神」だが、この間に飛躍、躍進を遂げた選手も多い。残した“財産”を来季以降、悲願のリーグ優勝につなげたい。

 2位 3月25日、ヤクルトとの開幕戦では7点差を守れず敗戦。そこからセ・リーグの開幕連敗ワースト記録を更新する9連敗と悪夢のスタートとなった。4月3日の時点で首位・巨人と8ゲーム差に広げられるなど、苦しい戦いを強いられた。

 3位 藤浪がポスティングシステムを利用したメジャー挑戦の意向を表明。9月28日付本紙などで判明し、10月17日に球団が容認。「野球人として挑戦したい」と抱負を語った。スコット・ボラス氏と代理人契約し、12月1日に申請が受理された。

 4位 第35代監督に岡田彰布監督が就任し、第2次政権が誕生。前回の在任5年間で通算393勝307敗18分け、勝率.561の成績を残し、05年にリーグ優勝に導くなど4度のAクラス入りを果たした名将。18年ぶりの“アレ”(優勝)を狙う。

 5位 青柳が2年連続の最多勝、勝率第1位に加え初の最優秀防御率の投手3冠を手にした。今季は初の開幕投手に内定後、新型コロナ感染。初登板は4月15日と出遅れたが、3連勝と1敗を挟んで9連勝と猛チャージし、エースの投球を披露した。

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2022年12月28日のニュース