オリ・由伸 来オフにもメジャー ポスティング移籍へ「全くダメではなく」球団に思い伝えた

[ 2022年12月28日 05:00 ]

年俸アップに笑顔を見せる山本(撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

 オリックスの山本由伸投手(24)が27日、大阪市内の球団施設で契約更改交渉に臨み、2億8000万円増の年俸6億5000万円でサイン。来季高卒7年目、25歳シーズンの年俸6・5億円到達はプロ野球史上最年少となった。また、昨年に続き、来オフ以降のポスティングシステムを使用したメジャー移籍を球団に訴え、同システム使用の容認について手応えを得たことを明かした。

 どこまではね上がるか注目だった山本の来季年俸は、6億5000万円。入団時の500万円から130倍となった。最年少の25歳シーズンでの6・5億円到達。イチローも金子も抜く球団最高年俸となり、佐々木主浩に並ぶプロ野球歴代3位でもあった。

 「本当に評価していただいたと思っています。自分へのご褒美?全く予定はないんです(笑い)」

 15勝5敗、防御率1・68で2年連続のリーグ優勝、そして26年ぶりの日本一に貢献。最多勝、勝率1位、最優秀防御率、最多奪三振で史上初の2年連続投手4冠も達成した。2年連続の沢村賞、6月18日の西武戦ではノーヒットノーランも達成。来季年俸は、契約更改を終えた選手では、ソフトバンク・柳田の年俸6億2000万円をも抜き去った。

 交渉の席では昨年に続き、メジャー移籍について話し合った。「野球界のトップのリーグ、一番の舞台。そこでやりたい」。海外FA権を行使できるのは最短27年オフ。早ければ来オフのメジャー移籍には、ポスティングシステムを利用しなければならない。球団の反応については「まだ何も決まってはいませんが、思いは十分に伝えました。(吉田)正尚さんのように球団は全くダメなわけではなく、選手のことを一番に考えてくれます」と一定の手応えを得た。同僚の吉田正が今オフ、同制度を利用してレッドソックスに移籍。契約決定時に連絡を取ったとし「LINEで“おめでとうございます”と送ったら、ハワイでバカンス中で、自撮りの写メが返ってきました」と笑ったが、同じ道がはっきりと見えてきた。

 その舞台は、リーグ3連覇&日本一連覇の先にある。「もっと頑張らないと、という気持ちもある。全力で腕を振っていきたい」。来季もエースとして君臨し、願いをかなえる。(畑野 理之)

 【最年少年俸6億5000万円】○…山本(オ)が2億8000万円増の年俸6億5000万円で契約を更改した。日本人では21、22年の田中将(楽)9億円、21年の菅野(巨)8億円に次ぎ、04、05年の佐々木主浩(横浜)に並ぶ歴代3位タイ。オリックスでは18年金子千尋の6億円を抜く球団最高額となった。また、6億円到達は村上(ヤ)、近藤(ソ)に続く13人目で25歳は村上(ヤ)の23歳に次ぐ年少2番目で投手では最年少だ。なお、山本の年俸は21年1億5000万円→22年3億7000万円→23年6億5000万円と2年連続で2億円以上のアップ。2年連続で増額2億円以上は菅野(巨)17年2億3000万円→18年4億5000万円→19年6億5000万円以来2人目で、パでは初めてだ。
 

続きを表示

2022年12月28日のニュース