落合博満氏 ヤクルト村上の3冠王、56本塁打について思うこと 来季以降への期待値

[ 2022年12月28日 17:00 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が28日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。2022年シーズンのセ・リーグのタイトルについて語った。

 打撃部門は、ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が打率.318、56本塁打、134打点で、史上最年少の22歳シーズンで3冠王を獲得。さらに、最高出塁率も含めて4冠となった。「3つ揃えるってことは大変なことだから。そりゃあ、たいしたもんですよ」と称えた。本塁打と打点は大差がついたが、打率は最後まで中日・大島との争いに。その中で4厘差で制したことに「それを3厘差か4厘差で獲ったっていうことは素晴らしいことですよ。打率が一番難しいと思う。争う選手が多いだけにね」とした。

 村上はレギュラーシーズン最終戦となった10月3日のDeNA戦(神宮)の最終打席で56号を放ち、1964年の王貞治(巨人)の55号を超え、日本選手のシーズン最多本塁打を塗り替えた。これには「バレンティンが60本(2013年)打ってるわけだから。そんなに騒ぐことではないんじゃないのかとは思ったよ。61本いくんであればそれは凄いなっていうけど、なぜそんなに55本にこだわったのか」と落合氏。スタッフから「落合さんだから言えることかも」と問いかけられると、「50本(の節目)もそうだけども、その上に60本いるわけだから。なぜそんなに王さんの記録を抜いたからって、日本中が騒いだのかよくわかんないんだよね。だからそれは日本選手っていうだけのことでしょ?外国人含めなきゃ日本の球界成り立たないわけだから。まぁ、そういう意味では認識を改めなきゃいけないんじゃないのかなとは思う」と持論を展開。ただ、「聖域」とされてきた大きな壁を越えたことで「日本プロ野球からすれば、外国人、日本人関係なく60本が今の最高の数字なんで、60本を超える61本っていうのを目指す選手が何人出てくるかだよね。生きている間に(見たい)」と語った。

 落合氏は82年、85年、86年と史上最多の3度の3冠王を獲得した。当然、村上への期待値は大きくなる。「1回獲ったら目指さざるを得ないんだろうと思う。それは目指すべき領域なんだろうとは思う。(自身もその思いは)ありましたよ。でなきゃ、何のために野球やってんだっていうようなことになっちゃうんでね」と落合氏。その上で「期待はしますよ。獲れるかどうかはそれは本人次第。どんどん俺を超えていってくれればいい。歴史は塗り替えられるもんであるからね」と期待を寄せた。

【セ・リーグ個人タイトル一覧】
<野手>
▼首位打者
村上 宗隆(ヤクルト).318(初)
▼最多安打
岡林 勇希(中日)161(初)
佐野 恵太(DeNA)161(初)
▼最多本塁打
村上 宗隆(ヤクルト)56(2年連続2回目)
▼最多打点
村上 宗隆(ヤクルト)134(初)
▼最高出塁率
村上 宗隆(ヤクルト).458(2年ぶり2度目)
▼最多盗塁
近本 光司(阪神)30(2年ぶり3度目)

<投手>
▼最優秀防御率
青柳 晃洋(阪神)2.05(初)
▼勝率第1位
青柳 晃洋(阪神).765(2年連続2度目)
▼最多勝利
青柳 晃洋(阪神)13(2年連続2度目)
▼最多セーブ
R・マルティネス(中日)39(初)
▼最優秀中継ぎ
湯浅 京己(阪神)45(初)
ロドリゲス(中日)45(初)
▼最多奪三振
戸郷 翔征(巨人)154(初)

※( )内は通算獲得回数

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