巨人・大勢 侍守護神だ!来年3月WBC14年ぶり世界一奪還へ最終メンバー30人に内定

[ 2022年12月26日 05:00 ]

WBCの最終メンバーに内定したことが分かった巨人・大勢
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 来年3月の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの最終メンバー30人に、巨人・大勢投手(23)が内定したことが25日、分かった。1月下旬に正式発表される予定で、クローザーの大役を担うことになる。プロ1年目から抑えに定着し、37セーブを挙げて新人王に輝いた変則右腕。11月の侍ジャパンの強化試合でも活躍し、09年以来14年ぶり世界一奪還への切り札となる。

 侍ジャパンの守護神は、WBCを勝ちきるために重要なポジション。その大役を担う候補として大勢が最有力となった。1年目の今季は開幕から抑えを担い、新人最多タイの37セーブ。新人王に輝いた右腕が、飛び抜けた能力を示したのが11月の強化試合だった。

 5日の日本ハム戦、10日のオーストラリア戦の2試合ともにリードした場面の9回に登板し、圧倒的な内容で3者凡退。シーズン終了から1カ月も空いた強化試合で、150キロ超の威力あるボールを投げ込んだ。栗山監督は「この時期にあれだけのボールを投げられる。本当に楽しみ」と高く評価。受けた甲斐が球の勢いについて「ホークス以外なら僕が受けてきた中でNo・1」と絶賛したほど。1年目にフル稼働した反動を心配する声もあったが、そんな不安を完全に払拭したことで、関係者によると侍ジャパン入りが内定した。

 かねて、大勢はWBCに向けて「大谷さんとかと野球がしたいという気持ちが強いので、その一心で出たいなと。日本代表を背負ってやるので責任もプレッシャーもある。準備を恥じないようにしないといけない」と日の丸を背負う強い思いを口にしてきた。

 右横手から150キロ超の直球はもちろん、国際大会では有効とされるフォークも大きな武器となる。1年目からクローザーを務めたマウンド度胸も新人離れしており、日本代表の最終回もこなせる精神力がある。近年は日本の球場が硬いマウンドを採用するケースが多く、どんなマウンドでも影響はない。加えて、WBC使用球への対応に関しても、強化試合で指に掛かったボールを投じ、首脳陣を安心させている。

 既に参加表明している大谷(エンゼルス)、ダルビッシュ(パドレス)の起用法が未定で、抑えに関して栗山監督は「まだ誰が抑えとかは決めてはいない。一番勝ちやすい形を考える」と話している。ただ、大谷もダルビッシュもシーズンと同じく先発での起用が濃厚で、大勢が守護神を担う可能性が大。「自分がそういう場に入れたら、世界一になるために自分のピッチングを披露できたらいいなと思っています」と大勢。若くフレッシュな9回の番人に、世界一への命運が託される。

 ≪日本の守護神、かつてはダルも≫06年の第1回WBCでは大塚晶則(レンジャーズ)が抑えを務め、1セーブ、防御率1.59をマークし世界一に貢献。09年の第2回は2次ラウンドまで藤川球児(神)が抑えも、準決勝の米国戦、決勝の韓国戦ではダルビッシュ有(日)が守護神としてマウンドに上がり連覇に導いた。13、17年の抑えは牧田和久(西)。13年は1勝1セーブ、17年は1勝2セーブを挙げた。

 ≪阪神・湯浅も内定≫阪神・湯浅も侍ジャパンに内定したことが分かった。大勢と同じく一部主力らの1月上旬の先行発表には含まれないが、最終メンバー30人に選ばれる。最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した今季と同様、セットアッパーで起用される見込み。守護神最有力の大勢と、同学年の“年男コンビ”による勝利の方程式となりそうだ。11月の強化試合で距離を縮め、「シーズン中からお互い刺激し合いながらできていたと思う」というライバルと、世界一へのリレーを担う。

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