ソフトバンク・王会長ワクワクが止まらない 近藤&ギータの最強3、4番形成に「気合が入るね」

[ 2022年12月17日 05:00 ]

球団事務所を訪れたソフトバンク・王球団会長(撮影・中村 達也)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクの王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(82)が16日、所用でペイペイドームを訪れ、海外フリーエージェント(FA)権を行使して日本ハムからソフトバンクに加入が決まった近藤健介外野手(29)と主砲の柳田悠岐外野手(34)の最強コンビ結成を心待ちにした。3年ぶりのリーグ優勝奪回へ、2人の好打者の相乗効果を予想し、得点力アップに期待を膨らませた。

 寒空の下、ペイペイドームを訪れた王会長はゆっくりと報道陣に歩み寄った。そして、自ら来季のキープレーヤーの話題を切り出した。 

 「新聞に出ていた通り。ちょうど柳田といい関係ができる。そういう点では近藤が来て、柳田と一緒にプレーできることでリラックスできるんじゃないかな」

 16日の朝刊では本紙はじめスポーツ各紙で、柳田が近藤の加入を歓迎と報道。王会長は共闘を誓った紙面をチェックし、深くうなずいた。生涯出塁率はともに・413で打順は3番・近藤、4番・柳田が有力視されるだけに「我々の世界はある程度の年数をやっていると、いかに新たな気持ちでチャレンジできるかが大事。そこでお互いにいい刺激になるんじゃないかな」と最強コンビ誕生に心を弾ませた。

 出塁率の高さは好打者の価値を示す数字にもなる。王会長自身は1950年以降のシーズン出塁率で歴代1~6位を独占。1974年には驚異の・532を記録している。当時、王会長の後ろに4番で巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏が控え、「ON砲」として最強の3、4番を形成していた。「打率も大事だけど、四球が取れるのも大事。ランナーがいればそれだけ得点になる確率が高いわけだから」と出塁の重要性を説いた。

 20年には・464の出塁率をマークした近藤が前にいれば、自然と走者がたまった状況で柳田に回るケースが増える。たとえ、一塁が空いた場面でも近藤との勝負を避ければ、次に柳田が控えるだけに相手投手陣にかかるプレッシャーは計り知れない。

 王会長が「今年は得点力が落ちていた」と言うように、チーム総得点は21年が564に対し、今季はリーグトップも555と低下。底上げを託す近藤と柳田に「とにかく2人が競ってくれればいい。気合が入るね」と期待を込めた熱い言葉は止まらなかった。 (福井 亮太)

続きを表示

2022年12月17日のニュース