関西ダービー先勝!阪神・大山、先制打含む大暴れ4打点「つくってくれたチャンスをものにできてよかった」

[ 2022年6月11日 05:30 ]

交流戦   阪神6-1オリックス ( 2022年6月10日    京セラD )

<オ・神> 5回2死一、三塁、大山は左越え3ランを放つ(投手・山崎福)(撮影・大森 寛明)
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 阪神・大山悠輔内野手(27)が10日のオリックス戦で初回に先制の適時二塁打を放つと、5回にはダメ押しの14号3ランで勝負を決定づけた。今季6度目の決勝打でチームの連敗も2で止めた。ヤクルトとの開幕カードでは3戦全敗(3月25~27日)の京セラドームで主砲が悪夢を払しょく。交流戦打率は・351で7本塁打、19打点の「2冠」に立つなど、6月絶好調男の交流戦MVPも視界に捉えた。

 眠っていた打線を大山が呼び起こした。初回2死一、二塁。山崎福の外角直球を捉え、右翼線に適時二塁打を放った。チームにとって実に22イニングぶり、待望の得点は主砲のバットから刻まれた。

 「エースの青柳さんというところで、先に点を取れば、流れはくると思っていた。みんながつくってくれたチャンスをものにできたのはよかった」

 先制点の次に欲しかったダメ押し点も大山が生んだ。2―0の5回2死一、三塁。相手の失策から好機を広げた直後だっただけに敵に痛烈なダメージを与えた。チェンジアップを捉えた一撃は左翼5階席に飛び込む推定飛距離130メートルの特大14号3ラン。先発左腕から4打点をたたき出してKOに追い込んだ。

 「積極的にスイングしていこうと思っていた。手応えはありましたし、自分のスイングができた」

 実は昨年6月3日のオリックス戦(甲子園)でも山崎福から一発を放っていた。当時も同じチェンジアップをジャストミート。本塁打を含む2安打2打点の大暴れ。1年の時を経て、再び存在感を示して勝利に貢献した。

 これで交流戦は7本塁打、19打点。本塁打、打点の「2冠」で、交流戦MVPも視界に捉えた。青柳の先発時も9試合で35打数15安打。打率・429、4本塁打、12打点と援護を続けており、頼もしい働きが際立つ。

 苦しい時期を乗り越えたからこそ、今がある。4月24日のヤクルト戦で左膝を負傷。舞台裏ではテーピングを施しながら出場を続ける中で、食事にも気を配ってきた。炎症を広げる恐れがある揚げ物や牛肉を極力避け、回復を早める効果のある果物や野菜を積極的に口に運んだ。患部のアイシングもこまめに行い、万全ではない中でも、気持ちを強く持った。「いろんな方に支えてもらっているので、試合では絶好調という気持ちでやっている」。その前向きな気持ちが打撃の絶好調につながっている。

 京セラドームでも今季4試合で15打数5安打、打率・333。開幕の悪夢は払拭した。「6月の男」の勢いはまだまだ続く。きょう11日は球界を代表するエース・山本と激突。相手が誰であろうと、今の大山に怖いものはない。 (長谷川 凡記)

 【データ】
 ○…大山(神)が5回に14号3ラン。交流戦では単独最多7本目で、19打点と合わせて2部門でトップを走る。チームで交流戦打撃3部門の最多は05年今岡誠(40打点)、08年金本知憲(打率.407、29打点)といるが、本塁打と打点の2冠なら阪神では大山が初めてになる。初回の適時二塁打で交流戦の勝利打点は5度目で、村上(ヤ)とレアード(ロ)の4度を上回りこちらも単独トップだ。
 ○…交流戦で阪神が優勝するには残り2試合に連勝し、ヤクルトが連敗。さらにTQB(得点÷攻撃イニング)―(失点÷守備イニング)でヤクルトを上回る必要がある。10日時点のTQBは、ヤクルト・159、阪神・114でヤクルトが上位。

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