巨人・赤星、制球力三つ星 5回無四球零封で開幕ローテ大前進

[ 2022年3月14日 05:30 ]

オープン戦   巨人2―2阪神 ( 2022年3月13日    甲子園 )

<神・巨>巨人先発の赤星(撮影・大森 寛明)
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 22歳右腕が、憧れの聖地で開幕ローテーション入りをほぼ当確とした。巨人のドラフト3位・赤星優志投手(22=日大)が13日、阪神とのオープン戦に先発。5回を投げ4安打無失点、無四球と好投した。オープン戦は3試合に登板し、計11回で1失点の防御率0・82。抜群の制球力を武器に、開幕1軍デビューへ突き進む。

 右足一本ですっと立ち、絶妙な間を置いて右腕を振る。投げ急ぐこともなく、淡々と。赤星がプロ最長の5回を投げ、三塁を踏ませず無失点の好投を見せた。

 「自分の有利なカウントで勝負できたので、それが良かった。全体的にコントロールよく投げられた」

 打者19人に対し、必ず2球目までにストライクを取った。74球中、ボール球は21球。約72%がストライクで、無四球どころか3ボールも一度もなかった。最速151キロだった直球、カーブ、スライダー、ツーシーム、カットボール、フォークと全球種で抜群の制球力を披露した。

 エースの助言も生かした。元々、プレートの三塁側を踏んでいたが、春季キャンプ中に一塁側へ変えた。菅野から受けた「真ん中だったり、一塁側を使うことで幅が広がる」という助言。「ツーシームだったり、カットボールで投げ分けるというのが、よりしやすい位置で投げられている」と手応えを口にした。

 修正力も高い。3回、完全に投球モーションを盗まれ小幡に二盗を許した。5回2死一塁で、一塁走者はその小幡。パターンを変えて4度、けん制。1球ごとに投球の間も変えスタートすら切らせなかった。日大鶴ケ丘時代は届かなかった甲子園出場。初めての聖地、しかも伝統の一戦での好投に原監督は「元々肝っ玉が大きいんでしょう。いろいろな球種もあるし、ベース板を大きく使える」と目を細めた。

 「テンポ良し、コントロールも、切れもあった。次回も先発で考えています」と桑田投手チーフコーチ。オープン戦最終週も先発し、順調ならそのまま開幕ローテーションに名を連ねることになる。「5イニング目はスタミナ不足を感じた。次の登板に向けて球数も増やしていく」。赤星は投球同様、淡々と次の課題を口にした。(小野寺 大)

 ◇赤星 優志(あかほし・ゆうじ)1999年(平11)7月2日生まれ、東京都世田谷区出身の22歳。池尻小1年から野球を始め、三宿中では上馬シニアに所属。日大鶴ケ丘では1年秋からベンチ入りし、3年時にエースを務めるも甲子園出場なし。日大では4年春に最高殊勲選手、最優秀投手、最優秀防御率に輝き1部昇格に貢献した。1メートル75、78キロ。右投げ右打ち。6人きょうだいの末っ子。

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