中日担当イチオシのブレーク候補!岡林、リードオフマンとして期待大 高橋宏は奥川・佐々木朗級の活躍を

[ 2022年3月14日 07:30 ]

中日・岡林
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 プロ野球は開幕まで2週間を切り、ある程度、各チームの戦力や戦い方が見えてきた。今回は担当する中日の2022年投打のブレーク候補を紹介したい。

 まずは野手から。1番に名前が挙がるのは高卒3年目の岡林勇希外野手(20)だ。オープン戦では主に「1番・右翼」で起用され、3月13日時点で打率・293と好調を維持している。持ち味はシュアな打撃と俊足。首脳陣がほれ込むのは「どんなタイプの投手でもタイミングを取れる」という抜群の打撃センスだ。左腕でも変則投手でも体勢を崩されることが少なく、自分のスイングができるのが魅力。課題だったパワーも今春のキャンプで連続ティーを重点的に行い、スイングの力強さが出てきた。

 リードオフマンとして走塁の意識も高まり、まだ成功率は低いが、オープン戦では積極的に盗塁を仕掛けている。また、菰野高時代には150キロ超の本格右腕として活躍。守備でも右翼からのレーザービームに注目だ。

 投手のイチオシは高卒2年目の高橋宏斗(19)。20年ドラフト1位右腕はルーキーイヤーの昨年はファームで14試合に登板し、0勝5敗、防御率7・01とプロの厳しさを味わったが、秋のみやざき・フェニックス・リーグで自己最速の155キロをマークするなど上昇のきっかけをつかんだ。

 オフには福谷に弟子入りし、スポーツクリニックで効率の良い体の使い方なども学んだ。テークバックをコンパクトにした投球フォームの改造も奏功し、安定感が増した。オープン戦、春の教育リーグでも結果を残し、立浪監督も「先発陣の中では一番力のある球を投げている」と評価する。

 変化球に精度とキレが出てくれば、開幕ローテーション入りはもちろん、昨年、高卒2年目でブレークしたヤクルト・奥川、ロッテ・佐々木朗、オリックス・宮城のような活躍が期待できる。

 他にも3年目で三塁の定位置を確保しつつある石川昂弥内野手(20)、左翼候補のドラフト2位・鵜飼航丞外野手(22)の長打力にも注目してもらいたい。

 そして、最後に名前を挙げたいのが18年ドラフト1位の根尾昂外野手(21)だ。4年目の今季から外野に専念し、登録も変更。「打ってレギュラーを獲る」とキャンプでは連日、居残りでバットを振り込んだが、理想の打撃フォームは見つからず、現在も試行錯誤が続く。実戦でのアピールもあまりできていないが、それでも期待してしまうのは、人一倍練習し、苦悩する姿を見てきたからだ。

 中日が近い将来に常勝チームとなるためには岡林、高橋宏、石川昂、鵜飼、根尾らの成長が欠かせない。そのきかっけとなるシーズンにしてほしいと願っている。(記者コラム・中澤 智晴)

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2022年3月14日のニュース