ソフトBドラ4野村勇 あるぞ開幕スタメン プロ1号含む3安打2打点 25歳“苦労人”1軍生き残り濃厚

[ 2022年3月14日 05:30 ]

オープン戦   ソフトバンク7ー5ヤクルト ( 2022年3月13日    神宮 )

<ヤ・ソ>9回、本塁打を放ちナインに出迎えられるソフトバンク・野村勇(撮影・久冨木 修)         
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 ソフトバンクのドラフト4位、野村勇内野手(25=NTT西日本)が13日、ヤクルトとのオープン戦に「1番・二塁」で先発出場し3安打2打点1本塁打と猛アピールした。野手は井上ら3人の2軍降格が決定し、生き残った野村勇の開幕1軍は濃厚。次のターゲットは開幕先発だ。二塁は三森大貴内野手(23)、本職の遊撃は今宮健太内野手(30)らが立ちはだかるが、逆転を目指す。

 野村勇が3安打2打点1本塁打と猛アピールした。6―5の9回先頭、カウント1ボール2ストライクで迷わずフルスイング。神宮の空に架かったアーチは“プロ初本塁打”だ。「積極的に振っていけた。追い込まれてからも待ちではなく、振っていった結果、打つことができたので良かった」と振り返った。

 憧れの神宮がドラフト4位ルーキーにパワーを与えてくれた。拓大時代、1年時の東都春季リーグ戦で2部に降格。主力として奮闘も昇格はかなわず、1部として大学野球の「聖地」で暴れることができなかった。

 「2部だったから打っても、走っても全くプロが見えなかった。1部に上がれなかったことで忍耐強くなった」。4年間の悔しさを忘れず社会人野球のNTT西日本で開花。快足堅守でプロの扉を開いた。待ちに待ったオープン戦初先発が神宮。がむしゃらにダイヤモンドを駆け回った。

 2回1死は中越え二塁打。続く今宮の浅い右飛で三塁にタッチアップを決め、「細かいところでもアピールできた」とうなずいた。4回2死二塁ではカーブに反応し左前適時打。オープン戦打率・429と、即戦力新人として十分な印象を残している。

 藤本監督は「良い仕事をした。1番としてあれだけボールを投げさせてくれて、結果も出ている。評価は上がってます」と目を細めた。開幕スタメンの可能性については「今日の出来を続けてくれたら可能性はありますね」と期待を寄せた。

 開幕二塁はオープン戦11試合中10試合で先発している三森が信頼を得てリード。本職の遊撃は実績十分の今宮、新助っ人のガルビスと争う激戦区だ。それでも野村勇は二塁のほか遊撃、三塁も守れるだけに食い込む余地はある。「いろんなところができるのも武器。まずは開幕1軍に残りたい」。井上らが降格した神宮での試験に生き残り開幕1軍は濃厚となった。もう怖いものはない。開幕スタメンへ、走攻守3拍子そろった25歳のオールドルーキーは挑戦を続ける。(福井 亮太)

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