広島・遠藤、小林が零封競演 開幕ローテ残り1枠は「同日先発決戦」で決着へ

[ 2022年3月14日 05:30 ]

オープン戦   広島3ー0日本ハム ( 2022年3月13日    マツダ )

<広・日>広島先発・遠藤(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 広島の開幕ローテーションの残り1枠をかけた一騎打ちが延長戦に入った。13日の日本ハムとのオープン戦で遠藤淳志投手(22)が4回3安打無失点、小林樹斗投手(19)が3回1安打無失点と好投して互いに譲らなかった。佐々岡真司監督(54)は最終決定を持ち越し、次回登板を中6日で遠藤を1軍戦、小林を2軍戦に分ける「同日先発決戦」で決着させることに決めた。 

 3月上旬に先発候補が総崩れしていたのがウソのようだ。一騎打ちに臨んだ2人ともにマイナス要素がなく、首脳陣は先発残り1枠を決めきれなかった。この競争をかき回しているのが「ここまで来たら先発で投げたい」と宣言した遠藤だ。

 初回先頭の浅間に中前打を献上。立ち上がりを課題としていた昨季からの変わり身をアピールする好機と捉え、佐藤を三ゴロ、近藤を遊ゴロ併殺に仕留めて切り抜けた。「練習の中で細かい技術に取り組んできたからこそ、精神的にも安定するようになった」。4回無四球と制球力でも昨季との違いを示した。

 一度は先発構想から外れた。春季キャンプ終了時点で佐々岡監督は玉村、小林、森の3人で先発の残り2枠を競わせると明言。しかし3人がそろって不調に陥ったことで、遠藤が再び先発争いに戻ることになった。玉村が先発に内定し、残り1枠となった中、オープン戦8イニング無失点とアピールに成功。これに焦ったのが小林だ。

 「(遠藤が)ゼロで抑えているのを見て、無失点に抑えないと(開幕ローテ入りは)ないな…と。凄く良い刺激になりました」
 0―0の6回から登板。6、7回は140キロ台後半の直球で押し込み、3イニング目の8回はカットボールやチェンジアップを駆使して3者凡退に仕留めた。体力不足を露呈してきた今春の課題を見せずに3イニングで1安打のみ。オープン戦3試合目にして初の無失点だった。

 「ずっと思うような投球ができずにアピール不足だった。“今日はやってやるぞ!”という思いでマウンドに上がりました。強い直球を中心に投げるという基本的なところをブラさずに投げられたのが、今日の結果につながったと思います」

 見守った佐々岡監督は「遠藤も良いものを出したし、小林も強い球を投げていた」と評価し、ラスト1枠の最終決定を持ち越した。遠藤を20日のソフトバンク戦、小林を同日のウエスタン・リーグ中日戦に先発させ、内容の上回った方に開幕3戦目となる27日DeNA戦の先発マウンドを託す予定。決め手を欠いていた例年の先発6番手争いとは違い、今年は熱い。(河合 洋介)

続きを表示

この記事のフォト

2022年3月14日のニュース