中央学院大が初優勝!6回に一挙5点 逆転で慶大4冠阻止 最後まで「ワッショイ野球」貫いた

[ 2021年11月26日 05:30 ]

明治神宮野球大会最終日 大学の部決勝   中央学院大9―8慶大 ( 2021年11月25日    神宮 )

<中央学院大・慶大>優勝を果たし、歓喜の中央学院大ナイン(撮影・河野 光希)
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 高校、大学で決勝が行われた。大学の部は中央学院大(関東5連盟第1)が慶大(東京六大学)を9―8で下し、初優勝を飾った。

 中央学院大の「ワッショイ野球」を象徴するフライングだった。1点リードの9回1死一、二塁。投ゴロに仕留めて「1―6―3」と渡った。三塁側ベンチから歓喜の声を上げて駆けた選手たちは、ファウルライン寸前で一塁塁審の「セーフ」のジャッジに気づいて180度旋回した。

 「レギュラーだけではなく補欠、スタッフ、みんなの力で今日までこられた。それが私の誇りです」

 2死一、三塁からの仕切り直しは、右腕・山崎が慶大の3番・下山を右飛で締めて熱戦に終止符。選手たちを信じた菅原悦郎監督が胸を張った。4―5の6回に逆転3点適時二塁打を放った武田主将は「この先の人生で自信になると思う」と勝利の味をかみしめた。

 初の日本一への道のりは順風満帆ではなかった。千葉県大学リーグは1勝3敗でスタート。逆境の中で武田主将は「どんな場面がきても挑戦者の気持ちを持って明るくやろう」と「ワッショイ野球」を掲げた。ベンチ入りメンバーで毎日1時間半~2時間の打撃練習を続け、切れ目のない打線へと成長していった。明るいチームカラーは一度勢いに乗ると手が付けられず、リーグ5戦目から関東地区大学野球選手権を経て、明治神宮大会まで12連勝の快進撃。大本命とみられた慶大との決勝でも12安打9得点で打ち勝ってみせた。

 16年の全日本大学野球選手権では準優勝止まりだった。指揮官は「僕が見たかった光景」とグラウンドとスタンドが一体となって喜ぶ姿を目に焼き付けた。(柳内 遼平)

 ▼中央学院大・佐藤(5回に2試合連続となる左越え2ラン)点差が開いていたのでつなぐ気持ちでした。感触は完璧でした。

 ▼中央学院大・山崎(7回から登板し3回6安打3失点)みんな食らいついてきたので打ち取るのは難しかった。大変でした。

 ▽中央学院大 1966年(昭41)に創立。所在地は千葉県我孫子市久寺家451。野球部は1973年(昭48)に創部。千葉県大学野球連盟に所属し、リーグ戦は春秋合わせて15度の優勝。16年には全日本大学野球選手権で準優勝。主なOBはタレントの武井壮、日本ハム・秋吉亮ら。

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