打者・大谷は止まらない ア・リーグ初の「45発&25盗塁&100得点」逆転キングへ3差追う

[ 2021年10月1日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス7-2レンジャーズ ( 2021年9月29日    アーリントン )

<レンジャーズ・エンゼルス>6回1死一塁、大谷は二盗を決め今季25盗塁に到達(撮影・沢田 明徳)
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 打者・大谷は立ち止まらない。エンゼルス・大谷は8月27日以来、1カ月ぶりに1番で出場。6回、一塁内野安打で出塁し、今季25個目の二盗に成功した。45本塁打&25盗塁は06年のアルフォンソ・ソリアーノ(ナショナルズ)以来、15年ぶり6人目。悪送球を誘い一気に三塁まで進むと、後続の適時打で100得点目の生還を果たした。45発25盗塁に100得点も加えると、ア・リーグ初の快挙となった。

 日本選手の100得点は、イチロー、松井秀喜に続いて3人目。ジョー・マドン監督は「今年は彼が記録を打ち破りだした最初の年だが、これからもそれは続くだろう」とうなずいた。待望の本塁打はこれで7戦足踏みとなったが、打球の鋭さは再び増してきた。

 9回、打球速度109マイル(約175キロ)の痛烈なゴロは、横っ跳びで捕球しようとした二塁手イバネスのグラブを貫通し、右前へ達した。人さし指と中指の間のひもが切れたもようで、イバネスはたまらずグラブを交換した。背番号17は再び二盗も決め、今季初の2安打2盗塁のダブルマルチ。「今日は強く打ち続けていた。(9回の)あの打球はMVPを保証するようなもの。グラブを破壊し始めたら、もうMVPだ」とマドン監督も驚きを隠せなかった。

 本塁打王争いトップのペレスが48号を放ち、大谷との差は3本に広がった。「打撃面では、まだ追いかけるものがある。彼がそれを達成することを望んでいる」とマドン監督。残り4試合は打者として調整に集中できる。負担軽減が追い風となる可能性は十分ある。

 逆転キング戴冠へ、鍵はここ数試合付いていない打球の角度が握る。「ホームランボールを、何球かファウルにしている」とマドン監督は指摘した。大逆襲を信じて大谷は打席に立ち続ける。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪日本選手のシーズン100得点は13年ぶり≫日本選手のシーズン100得点は大谷が13年ぶり3人目。イチローは8度(01~08年)、松井秀喜は3度(04、05、07年)達成している。エンゼルスでは、19年まで7度記録したトラウト以外に到達したのは09年のチョーン・フィギンズ以来で12年ぶり。

 【大谷が今季狙える記録】

 ☆100×5 既に投手で100投球回、100奪三振、打者で100安打、100得点。同一年の達成はメジャー史上初で、さらに100打点にあと2と迫る。

 ☆47本塁打 トロイ・グラースが00年に記録した球団の年間最多本塁打記録にあと2。

 ☆45本塁打&30盗塁&100得点 ア・リーグでは45本塁打以上ではカンセコの29盗塁が最多。あと4盗塁でリーグ初の達成者に。ナではウォーカーとソリアーノが達成。

 ☆45本塁打&30盗塁&100打点 あと4盗塁&2打点でア・リーグ初の達成者に。ナではウォーカーが130打点で唯一の達成者。

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