巨人・亀井「ナメられてんな」 敬遠直後の意地の決勝犠飛で連敗5で止めた!

[ 2021年10月1日 21:52 ]

セ・リーグ   巨人3―2DeNA ( 2021年10月1日    東京D )

神輿の横で笑顔を見せる亀井 撮影・森沢 裕)
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 巨人が亀井善行外野手(39)の執念の一打で連敗を5で止めた。

 「ナメられてんな」。2―2の同点で迎えた7回1死二、三塁。打席の岡本和が申告敬遠され満塁に。「いつも誰かが敬遠されて僕」。38本塁打の若き主砲が敬遠されるのは当たり前だと分かってはいるが、やはり39歳ベテランの心には熱いものがこみ上げてきた。この回から先発ロメロに代わった砂田が投じた2球目のカットボール。必死にバットを伸ばし食らいついた打球は中前への大きな飛球となり三走・若林が悠々と生還した。エースの菅野が2失点し苦しい展開の中、ついに勝ち越しに成功。ベンチは諦めない姿勢を体現した亀井を小さな、しかし力強いグータッチで出迎えた。

 「体は壊れてもいいと思っている。勝利のためなら」。2点を追う6回には岡本和、亀井、大城の3連打で無死満塁のチャンスをつくると、続く丸が左前にフラフラと落ちるチーム24イニングぶりとなる得点を叩き出す執念の一打。この打球で三走の岡本和に続き二走・亀井が本塁に猛スライディング。外野からの送球が逸れ、ボールを捕球に行った相手捕手・山本祐と激しく交錯した。しばらく2人とも立ち上がることができなかったが、先に立ち上がった亀井はうずくまる山本祐に声を掛け、2点目の得点を確認するとゆっくりベンチに引き揚げた。

 試合後のヒーローインタビューでは喜びの笑顔ではなく必死にもがく勝負師の顔で、東京ドームのファンに向けて声を絞り出した。「(チーム)みんなで絶対諦めないと言い合っている。必死になってとにかく頑張ります」。首位ヤクルトも勝利し5ゲーム差は変わらなかった。それでも、崖っ縁のチームの中に逆転リーグ3連覇を諦める者はいない。39歳のベテランが見せた意地と執念でもぎ取った逆襲の一打は、チーム全員の心に届いたはずだ。

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