東大5年ぶり立大に勝利 4番・井上慶秀が3安打「泣きたかったけど、我慢しました」

[ 2021年9月26日 14:21 ]

東京六大学野球・第2週第2日   東大7―4立大 ( 2021年9月26日    神宮 )

<東京六大学野球 立大・東大>7回2死二、三塁、逆転の2点適時打を放ち、ガッツポーズする東大・井上慶(撮影・木村 揚輔)
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 春との違いは、笑顔だった。東大ナインは、淡々と勝利の儀式を終えた。井手峻監督は「私も計れないような力を発揮することがある。みんな良く打ちました」と称えた。

 連敗を64で止めた今春の法大2回戦に続き、今秋は4試合目で初勝利。開幕3連勝を飾っていた立大から勝利を挙げるのは、16年秋以来5年ぶりだった。

 前日の立大1回戦では5回まで6―1とリードも、後半に崩れ、6―15で大敗。寮に戻ると、選手だけでミーティングをした。「こういう試合になってしまったけど、途中まではいい展開。明日もみんなで頑張っていこう」と声を掛け合った。

 4番に座る井上慶秀(4年・県長野)はそれでも「切り替えられていなかった」と振り返ったが、3―4の7回2死二、三塁から中前に逆転2点打を放つなど3安打の大暴れ。「いい場面で回って来た。一本いっとこうと、思い切っていった結果」と、練習で繰り返してきた低い打球をセンター方向に打ち返した。打線は2試合で13得点。2試合で10得点以上は4年ぶりの記録だった。

 3年生エース右腕の井沢駿介(3年・札幌南)は6回途中から救援登板し、3回2/3を1安打無失点でリーグ戦初勝利。先発した前日は6回に崩れただけに「昨日は自分が先頭に四球とか出してズルズルいってしまった。今日は先頭を抑えることを考えた」と51球の熱投を見せた。

 春の勝利で自信をつかみ、秋は全員が伸び伸びとプレーする。「4年間、勝てないで終わるんじゃないかというプレッシャーはない。それで(1年間で)2勝目ができたと思う。泣きたかったけど我慢しました。(心で)号泣しています」と井上。涙をこらえる姿は、たくましくなった東大ナインの象徴だった。(川島 毅洋)

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