【野球】公式球の感触つかめた侍投手陣は収穫大 千賀も本番ではスイッチ入る―新井貴浩の目

[ 2021年7月25日 05:30 ]

強化試合   日本3―5楽天 ( 2021年7月24日    楽天生命 )

<侍JAPAN・楽天>8回2死満塁、ディクソンに適時打を浴びる千賀(撮影・白鳥 佳樹)
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 東京五輪に出場する侍ジャパンが24日、楽天との強化試合で逆転負け。初回に3点を先取しながら、7回から4番手で登板した千賀滉大投手(28)が2回2失点など救援3投手が5点を失った。08年の北京五輪日本代表で、本番では全試合に同行する新井貴浩氏(44=本紙評論家)が金メダルを目指すチームの現状を多角的にチェック。投手陣がさまざまな確認作業を行えたことを収穫に挙げた。

 投手陣は五輪本番で使う公式球の感触を確かめられたのが何よりの収穫だ。制球がいい山本や青柳でさえ、ばらつきがあったのだから、やはりブルペンとは違うのだろう。

 投手にとって指先の感覚は非常に繊細なものだと思う。特に変化球は「曲がり方」と「曲がり幅」、「落ち方」と「落ち幅」が微妙に変わる。山本も狙い通りのフォークは2回に島内を空振りさせた4球目ぐらいだろう。

 森下ならチェンジアップやカットボール、青柳ならスライダーやツーシーム。打者との勝負というよりも、それぞれが持ち球を試し、どれくらいの微調整が必要かを把握できたと思う。

 千賀は打者の反応を見る限り、まだ球速表示ほどのスピード感がなかったように映る。ただ、故障明けだったことを思えば、しっかり投げられる状態になっていることはポジティブな要素だ。実績、経験もある。修正能力は高いし、本番になればスイッチも入ると思う。梅野と実戦でバッテリーを組めたことも好材料。彼のフォークの軌道は独特で、捕手として試合で体感しておくことは必要だった。梅野もさすがで、1球もそらさなかった。

 打者陣も心配はいらない。間隔が空き、課題は実戦勘だけと見ていた。各打者ともストライクゾーンの球に反応し、スイングもしっかりできていた。初対戦の投手が多い国際大会は受け身では後追いの結果になりがち。振りながら打席の中で微調整していくことが大切で、その姿勢も見えた。試合途中で中堅と右翼を入れ替えるなど、右脇腹が万全ではない柳田の欠場も準備として生かした。

 本番で連打は簡単ではなく、アウトのなり方など、小さなことの積み重ねが大きなうねりを生む。それができる選手たちがそろっていると思う。(スポニチ本紙評論家)

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